西武対ソフトバンク 6回表ソフトバンク1死一塁、左越え2点本塁打を放ちポーズをとる山川(撮影・宮地輝)

<西武0-2ソフトバンク>◇5日◇ベルーナドーム

ことしもほーくすがかった! ソフトバンクが今季2度目の4連勝を飾り、5月5日の「こどもの日」は14年から2分けをはさみ9連勝となった。0-0の6回1死一塁、山川穂高内野手(33)がパ・リーグ単独トップとなる7号決勝2ラン。山川自身、同日は打率4割超で3本塁打目となり、全国のタカ党キッズに笑顔を届けた。故障禍のソフトバンクで開幕スタメン「最後の砦」が頼もしい。

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ホームベース付近で待っていた柳町へのハイタッチに、力がこもっていた。おなじみの「どすこいポーズ」も満面の笑みとはいかない。「こどもの日」に4番がカッコよすぎるホームラン。ただ、山川は冷静に自己成績と向き合っていた。

「やっぱりね、個人的な成績が良くないです。その中で頑張ってどうにかという風にやっていますけど。とはいえ、苦しい状況がずっと続いていたので」

0-0の6回1死一塁、西武渡辺のカットボールを左翼席に運んだ。単独キングの7号2ランは決勝アーチ。「一番」を最も好む山川は「ホームランを打ってもなかなか次の日にヒットが出ないとか、そういうのはどうしても引っかかるところではあったので。でも今日の内容は本当に良かったです」。打率2割、7本塁打、17打点からの上昇を誓った。

この日は犠打のサインが出た佐藤直、渡辺、野村が、走者を送れず。ミスの多さに、小久保監督は苦笑いを浮かべる場面も。「普通はやられている」と話したが、4番の一振りと完封リレーで勝利をもぎとった。今季2度目の4連勝で、5月5日は2分けをはさんで9連勝。今年も、全国の少年少女に笑顔を届けた。

山川自身も「こどもの日」は打率4割2分9厘、3本塁打、6打点。西武時代から5月5日は大好きだ。「子どもの時は野球をするのがすごく楽しかった。学校のグラウンドに行って友達といっぱい練習しましたね。そういうのがすごく楽しくてここまで続けられている」。メジャーのマリナーズなどで活躍したイチロー氏(マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)に憧れていた山川少年も、今は球界屈指のアーチストに成長。楽しむ心の結晶を決勝弾で示した。

離脱中の周東、柳田、近藤、正木に加え、栗原も首痛で2試合連続ベンチスタートだった。山川は開幕スタメンの「最後のとりで」。よばんはかっこいい。【只松憲】

▽ソフトバンク庄子(8回、山川の代走でプロ初出場)「冷静にというか『やっと来たか』という気持ち。サインが出れば、思い切って走るつもりだった。打席に立ちたかったが、またしっかり準備したい」

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】山川穂高キング7号「こどもの日」9連勝!「いっぱい練習」山川少年の憧れは…