【阪神】ビーズリー第2先発で今季初勝利 日本に愛着、謙虚な助っ人「素晴らしい打線が生んだ流れ」
<巨人1-10阪神>◇5日◇東京ドーム
神救援! 阪神ジェレミー・ビーズリー投手(29)が「第2先発」として、4回からの3イニングを1四球だけの無安打無失点。今季5度目の登板(3先発)で初勝利をつかんだ。
先発富田が3回1失点で降板。1-1の4回から登板すると、先頭の岡本を高速カットボールで打ち損じの一ゴロにしとめた。この得意球が威力を発揮した。重い展開だったが、助っ人右腕の勢いある投球が打線に乗り移った。6回に2点を勝ち越した。「うちの打線はリーグで一番。自分が持ってきた流れというより、タイガースの素晴らしい打線が生み出した流れです」と謙遜した。
藤川監督は富田、ビーズリーの2枚でこの試合を乗り切る算段をしていたという。「2人でいくというのが、うまくはまったかな。素晴らしい活躍。今日はもうビーズリーさまさま」と最敬礼した。
3年目の優良助っ人。昨年は先発固定で8勝を挙げた。再契約にあたっては相思相愛。球団側もウエルカムだった。「アイ・ラブ・タイガース。若くて才能のある選手が多い。環境も、人も良くて、本当に愛着があるよ」。関係者は、日本の文化になじもうとする姿勢は歴代外国人でも屈指と証言する。
中継ぎ、先発をこなし、チーム事情でローテ順を変えられても、黙々と準備を進める。プレー以外でも、外国人の“後輩”への好影響もある。キャンプ中から新加入したネルソンに技術的、メンタル的な助言を惜しまなかった。外国人勢のアニキ的な立ち位置になっている。
前回登板の4月30日の中日戦(バンテリンドーム)ではサイン違いによる捕逸から、サヨナラ負け。「あのときも感覚的にはすごくよかった。4月は思うようにいかない、そういう月だったんだ」と笑顔でヒゲをさすった。ローテ復帰の可能性も十分。ビーズリーの存在が頼もしい。【柏原誠】
▽安藤投手チーフコーチ(今後ビーズリーの起用法は)「まあまあ、それはちょっとこれから考えます」
▽阪神梅野(4回から途中出場し4投手を好リード)「自分の仕事をしっかりやろうと思って、その一心で。しっかり攻撃に生かすようなピッチングをビーズリーがしてくれたので、そこから継続をしっかりできてよかった」