久保、我慢のスコアレスドロー バスクダービーMVPも執拗ファウルに倒され8試合連続の無得点
<スペインリーグ:Rソシエダード0-0ビルバオ>◇4日(日本時間5日)◇第34節◇レアレ・アリーナ
【サンセバスチャン=高橋智行通信員】レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(23)はホームのビルバオ戦に先発出場したが、執拗(しつよう)なマークに遭いゴールを奪えなかった。それでも久保はマッチMVPに選出された。
6季連続の欧州カップ戦出場権(8位以上)へ11位と苦戦が続く中、久保は勝利が求められる「バスクダービー」に4試合連続での先発右ウイングとなった。
相手は今季欧州リーグで準決勝まで勝ち上がり、リーグ戦も4位と好調。久保はボールを持てば、いつものようにファウルで倒される我慢の展開となった。
前半はチーム自体に見せ場がなかった中、後半になると相手ゴールへ向かうシーンが増えた。同4分には右サイドでパスを受けると左を警戒される中、またぎフェイントを入れて右足でシュート。枠内に飛んだがGKウナイ・シモンにセーブされた。
後半5分にはこぼれ球を右足で狙ったが、味方選手の動きが重なりミート仕切れず枠外へ大きく外れた。膠着(こうちゃく)状態が続く中、同23分に敵陣中央深くで相手ボールをカット。ドリブルでエリア内へ持ち込んだところでDFビビアンに後方から倒された。久保は両手を広げてPKをアピールしたが、笛は吹かれなかった。
突破口を開けないまま時間が過ぎる。後半35分には右で受け、左足へ持ち直してシュートを狙ったがブロックされた。そして同37分、FWベッカーに代わってベンチに下がった。
チームはスコアレスドローに終わり、4試合連続の勝ち星なし。アルグアシル監督が今季限りで退任を発表しての初戦だったが、この日も大味な攻守が目立った。相手に決定的な場面を与えなかった一方で、攻撃面では久保を有効的に使う場面はほぼなく、苦戦のチーム状況が見える一戦だった。
久保は2月23日のホーム・レガネス戦で得点して以降、出場8試合連続で得点はなく、今季ゴール数は5点にとどまっている。