【仙台】J2山口を3-1で下し2位浮上 FW荒木駿太「少し泣きそうになりました」移籍後初弾
<明治安田J2:仙台3-1山口>◇第14節◇3日◇キューアンドエースタジアムみやぎ
J2ベガルタ仙台の勢いが止まらない。3-1で山口を下し、2位に浮上した。
前半20分にDF井上詩音(25)が先制ゴール。11分後に追いつかれるも、同39分にはMF郷家友太(25)が勝ち越し、後半33分にはFW荒木駿太(25)がダメ押しの追加点を挙げ快勝した。井上と荒木は移籍後初ゴール。3月23日の磐田戦(2●3)で黒星以降、7試合5勝2分け負けなしと好調をキープしている。
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待望の1発が出た。2-1とリードも油断はできない後半33分、MF鎌田からのパスにFW宮崎がシュートを放つも相手DFの足に当たった。荒木は「来たらいこうと思っていた」とこぼれ球に逆足を合わせ、ネットを揺らした。ゴールが決まるとピッチをかけ周り、サポーターの元へ向かい喜びを爆発させた。「素直にうれしかったですし、ほっとした気持ちだったので少し泣きそうにはなりました」と喜びをかみしめる47番にイレブンも駆け寄り、宮崎からは抱き上げられた。
目を潤ませる裏には理由があった。開幕から毎試合に出場し、10本のシュートを放つもゴールが遠かった。「ゴリさん(森山監督)も使ってくれてる中で、なかなか結果が出ない悔しい気持ちも、プレッシャーもありました」。仙台に加入以来、自分のキャリアで構築したサッカーと、チームのサッカーの違いに悩みもあった。「1試合1試合かけていた。この1点で、次は冷静に決めていける」とゴール量産を誓った。
指揮官も目を細めた。試合前には山口のプレスを警戒していたが「強度を感じさせないぐらい、前半から勇気をもってボールを動かすことができたことで、1試合通して(プレスを)させなかったことが大きかった。なかなか出なかったセットプレーから2点取れていい形にできた」。今季から加入の井上と荒木に初ゴールも飛び出し、ご満悦。「荒木に関しては、それ(ゴール)を期待されていて、なかなか数字として出すことができなかったけど非常に僕らにとってもやる気になった」とほほえんだ。
次戦は、中2日で6日の藤枝戦。2位に浮上した勢いのまま、ホーム連勝をつかむ。【高橋香奈】
○…貴重な先制点もたらしたのは井上の頭だった。前半20分、MF武田のCKに「ドンピシャだったので、これはいける」と、移籍後初ゴールとなる先制ヘディングシュートを決めた。今季これで先制点をつかんだ試合は7連勝だ。ゴールデンウイーク中ということもあり、家族が応援に駆けつけていた。「見てくれている前で決められて良かった」とほほえんだ。