日本ハム対西武 8回に登板の玉井(撮影・黒川智章)

<日本ハム3-4西武>◇3日◇エスコンフィールド

日本ハム玉井大翔投手(32)が4点を追う8回に2年ぶりの1軍登板を果たした。

昨季は腰痛などの影響で1軍登板なし。苦しい1年を乗り越え、23年10月5日楽天戦(楽天モバイルパーク)以来576日ぶり、本拠エスコンフィールドでは、同年9月27日ロッテ戦以来584日ぶりの復帰登板となった。チームは1点差惜敗で3位転落も、9年目のベテランが1回無安打無失点と、輝きを放った。

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頼れるポーカーフェースが帰ってきた。4点を追う8回に登板の玉井は「1人1人、必死でした」。まず先頭渡部を外角スライダーで空振り三振。続くネビンには「ちょっと抜けた感じだったんで、まだまだ修正しなきゃ」と、宝刀シュートがすっぽ抜け死球を与えたが、動じない。左打ちの平沼は胸元からストライクゾーンに切り込むシュートで三飛、外崎は外角へのカットボールをひっかけさせ、三ゴロに打ち取った。

快投でのリスタートにも、ベテランは一喜一憂しない。「ゼロで抑えられて、とりあえずホッとはしてますけどホッとしてもいられない立場なので。また次のこと考えて準備していけたら」と冷静に振り返った。

復活をかけた今季は、ファームで8試合に登板し1勝0敗2セーブ、防御率0・00と好調で、4月25日に1軍昇格したが、6試合登板機会がなかった。27日ロッテ戦は戦力的な都合でベンチ外にもなったが「気持ちだけ切らさず。自分のやることをやっていればそのうち登板はあると思っていた」。ブレずに準備を続け、まずは一歩、前進した。

昨季は腰痛などの影響で昇格なし。苦しい1年を乗り越え、オフにはロッテ“移籍”前の建山投手コーチの提案で、腕の高さを下げるフォーム修正に挑み、自分に合った腕の角度を模索した。結果的に徐々に腕が上がり、昨季までと近い角度になったが「投げる球種は変わってないですが、フォークが少し落ちるようになって、自信を持って投げられる球種の1つになった」。23年まで3年連続50登板のタフネス腕は、新たな発見を生かしながら、まだまだ進化を続ける。【永野高輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】ポーカーフェース玉井大翔2年ぶり1軍登板「1人1人必死でした」1回無安打無失点