中日対阪神 7回裏、阪神2番手で登板する湯浅(撮影・森本幸一)

<中日4-1阪神>◇29日◇バンテリンドーム

国指定難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」からリハビリを続けてきた阪神湯浅京己投手(25)が、中日戦(バンテリンドーム)で約2年ぶりの1軍登板を果たした。レギュラーシーズンでは23年6月15日のオリックス戦(甲子園)以来684日ぶりの登板で、1回無失点と踏ん張った。

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阪神湯浅の復帰登板を経験者同士のグループLINEが支えた。中日福は22年に黄色靱帯(じんたい)骨化症を発症して手術。リハビリを経て、半年後の23年5月に復帰登板を果たした。自身と同じ執刀医の手術を受けた湯浅から連絡を受けた福は、同じ病気から復帰したDeNA三嶋とのグループLINEを立ち上げ、後輩にアドバイス。「その日その日で神経症状は大きく変わるから対処法を複数持っておくと便利だよ」と経験を伝えたという。

湯浅はグループ内で「その視点はなかったです」と2人からの金言に感激。一方の福も深掘りして質問を投げかける後輩の熱心な姿勢に胸を打たれ、「自分の感覚を信じて」と念を押した。湯浅は「福さん、三嶋さんにはいろいろ相談させてもらいました」と感謝。試合後、3人のスマートフォンの画面には、感謝と喜びの言葉があふれているはずだ。【阪神担当=伊東大介】

◆胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症 厚労省指定の難病の1つ。脊髄の背中側の胸椎を縦につないでいる黄色靱帯が骨化する疾患。脊髄を圧迫するため、下半身のしびれや脱力、悪化すると歩行が不自由になるなどの症状が出る。無症状で偶然に発見される場合もある。原因は不明。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】湯浅京己の復活を同じ病気を経験した中日福、DeNA三嶋がグループラインで支えた