【新潟】今季新加入MFミゲルの来日初ゴールで広島を撃破!4試合ぶり白星で17位浮上
<明治安田J1:広島0-1新潟>◇29日◇第13節第1日◇Eピース
アルビレックス新潟は今季新加入のMFミゲル(22)が敵地広島で決勝点を奪い、今季2勝目に導いた。途中投入のブラジル人アタッカーは0-0の後半40分、左クロスを頭で流したMF長谷川元希(26)のラストパスに逆サイドで反応。右足ボレーでゴールネットを揺らした。
来日初ゴールが4試合ぶり勝利につながる決勝点。チームは勝ち点を12に伸ばし、順位は19位から17位に上げてJ2降格圏を抜け出した。「すごくうれしい。常にいいところに入ることを意識している。日本のサッカーに適応する中、自分の歩んできた道は間違いなかった」と汗を拭い、最後は日本語で「アリガトウゴザイマシタ」と笑顔を見せた。
チーム加入から約3カ月。最近は「調子はいい状態にあるよ。練習からゴールに絡むところをアピールしている。あとは(樹森)監督に試合で使えるとジャッチしてもらえたら」と苦しむチームの救世主に名乗りをあげていた。現在は彼女が来日中で、「(彼女の前で)ゴールを決めたいな」と話す好青年。その彼女は5月3日のホームFC東京戦も観戦予定だが、その前に来日初ゴールを決め、久しぶりの勝利を呼び込んだ。
ブラジルの名門、フルミネンセの下部組織出身で、19年6月に16歳71日でトップチームデビューした神童。ファンを熱狂させることが出来るテクニックでゲームを動かし、新潟で愛される選手になる可能性は秘めている。
リーグ戦はここまで3試合の出場に限られていたが、4戦目で来日初得点。U-15、17ブラジル代表を経験する10番タイプは自分が果たすべき役割を理解しており、「チームがやろうとしていること、やりたいことは理解できている。あとは(試合にもっと出て)日本のサッカーに慣れていきたい」。
ついに本領を発揮。チームとともに浮上を狙う背番号20は「この勝利は自信につながる。これまでいい試合が出来ても、プラスの結果にはならなかった。強いチームからの勝ち点3は自信につながる」。さらなる大爆発を誓いながら、全員でつかみ取ったこの日の勝利を喜んだ。【小林忠】
○…最後方ではGK吉満大介が、攻撃の起点となるレーザービームを連発した。前節26日の柏レイソル戦(1-1)でJ1リーグ戦デビューした32歳は2試合連続で先発出場。序盤に安定したセービングで波に乗ると、その後は得意のパントキックでも存在感を発揮。前半33分には最前線に弾丸フィードを通してビッグチャンスを演出した。
○…采配ズバリの樹森大介監督(47)は「ホッとした気持ちが強い。まだ(今季)ホームで勝っていない。この勢いを次節のホームにつなげたい」。前節から中2日のこの日は先発5人を変更。チームトップの4得点を挙げるエース長谷川をベンチに温存した。1点が欲しい時間帯で長谷川とMFダニーロ・ゴメス(26)を同時投入。その後にミゲルと効果的な交代策でパワーアップさせ、攻撃で押し切った。