27年3月閉校の網干、快進撃ストップも夏シード権獲得 選手17人で春季兵庫大会初出場16強
<高校野球春季兵庫大会:六甲アイランド4-2網干>◇29日◇3回戦◇ウインク
選手17人で戦う網干の快進撃がストップした。六甲アイランドに逆転負けしたが、春の地区大会を初めて勝ち上がり、県大会初出場で2勝を挙げて16強入り。県大会でベスト16に入るのは春夏秋通じて同校初で、27年3月で閉校が決まっている公立校が夏のシード権は獲得した。
初回に4番三浦駿外野手(3年)が右中間に適時三塁打を放って先制した。先発で背番号1の長久桜大投手(3年)も6回無失点と好投。「今までやってきたことが出せた。しっかりとコーナーに投げわけられた」と手応えをつかんだ。投手が代わった7回に失策や野選が絡むなど4点を奪われて逆転を許したが、同校の歴史を塗り替える春の快進撃となった。
同校は79年に開校し、野球部も同年創部。学校再編により、姫路南と家島とともに統合され、「網干」の名前は消える。27年3月に閉校となり、今春からは新入生の募集を停止。3年生10人と2年生7人の選手17人で戦う。春季大会では同校初めて地区大会を勝ち抜いた。ベスト8進出とは鳴らなかったが、同校最高位だった県32強も突破してベスト16に入った。
今夏のシード権も獲得。堤邦光監督(32)は「シードを取れたのは大きい。ベスト8の壁がどれだけ厚いかを感じられた。そこはすごく大きな経験に夏に生かせる。最後の最後に網干高校を盛り上げる1つの起爆剤になれたんじゃないかと思う」と前向きに振り返った。
長久も「秋は点を取られて負けた。守備力が課題だったのでそこは成長できた。最後に思い切って歴史を変えようぜと言っていた。歴史を変えられたのはうれしい。岩本と2枚で勝負できるのは大きいし、チーム力が上がった。夏はまず初戦を勝って上へ行けるところまで行きたい」と夏へ視線を向けた。