「一歩踏み出す勇気未来につなぐプロジェクト」のキックオフイベントに参加し、集合写真に納まる阪神近本(奥から2人目)(撮影・藤尾明華)

阪神近本光司外野手(30)が理事を務める一般社団法人「LINK UP(リンクアップ)」が、芦屋市教育委員会、センス・トラスト株式会社とともに企画した「一歩踏み出す勇気 未来につなぐプロジェクト」の第1回が28日、芦屋市内で開催された。

同市立中学の1年生、2年生を対象にした探究型のキャリア教育プログラム。この日、参加者はグループごとに自己紹介をしたあと、自分がやりたいこと、好きなことを図に起こす作業などを行った。今後は探究テーマに沿って、定期的に活動を重ねていく。

近本の活動は現役のプロ野球選手としては異例といえる。とくに今回はシーズンまっただ中。29日からの中日戦(バンテリンドーム)に備え、名古屋に出発する前に約1時間、会場に滞在し、中学生と会話も交わした。自身が現役である間に社会貢献活動することが肝要であるとした。わざわざ活動日を月曜日にしたのもその理由からだ。

「普段の生活サイクルからすると、打った、打たない、勝った、負けたしかないが、子どもたちと関わることでいろいろな刺激が入る。それがモチベーションにつながるし、野球のパフォーマンスにいい影響が出ると思います」

昨年12月に芦屋市などと協定を締結し、説明会、面接、サポートする大学生も交えたオリエンテーションを経て、実現に至った。子どもたちが「本物」に触れる体験を通じて主体的に考える力、問題解決力、コミュニケーション力、表現力を育むことが目的。

近本は自身の体験も踏まえて「選択肢を増やして、子どもたち自身が主体的に物ごとを決めることがすごく大事だと思っている」と強調した。これからも可能な限り、活動の様子を追いかけていくという。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】異例ずくめ近本光司の教育プロジェクト始動 シーズン中の遠征前参加「野球にいい影響」