楽天対ソフトバンク 延長戦となり、じくじたる表情で試合を見つめるソフトバンク小久保監督(奥)(撮影・浅見桂子)

<楽天3-2ソフトバンク>◇27日◇楽天モバイルパーク

ソフトバンクが今季初のサヨナラ負けで、小久保政権初の「月間負け越し」となった。1点を追った9回表。先頭柳町が同点ソロを放ったが、延長11回に8番手津森が無死満塁から代打渡辺佳に左翼越えの打球を運ばれ、ジ・エンド。今季6度目の延長戦で、敵地で初の屈辱となった。この敗戦で3、4月は9勝13敗(2分け)。小久保ホークス2年目で初めて「月間負け越し」が決まった。

先発前田純が3回に2点を失うと、4回を投げ終えたところで継投策に出た。「(前田純が)あれ以上失点したら、今の打線の状態ではなかなか点が取れない。悔いのない選択でした」と小久保監督。6投手が無失点でつなぎ、逆転勝ちの体勢を整え、延長戦に持ち込んだが、勝てなかった。

「月間負け越し」は10勝14敗の23年8月以来。敵地で初戦を取りながら連敗し、カード負け越し。チームはなかなか波に乗れない。

ただ、光明もあった。4番山川が12試合ぶりのマルチ安打。2四球も選んで4度出塁し、不振脱出へ少しばかり手応えをつかんだ。「しっかり自分のスイングもできた。やっぱり打席で攻める気持ちは必要。こういうのをコツコツとやっていれば、いずれホームランも量産できると思う」。山川は敗戦にも前を向いた。小久保監督も「今日みたいな打撃を続ければ(状態は)上がってくるでしょう」と主砲の復調に期待した。

試合後、移動のスーツに着替えた小久保監督は気持ちも整えて言った。「(楽天の)宗山にやられた感じですね。守備もよかったし、相手の方が上でしたね」。終盤に何度も好守を見せ、延長11回には左翼線への二塁打でサヨナラ劇をアシストした相手ルーキーの活躍を褒めた。だが、やられっぱなしでは終わらない。明日29日からは本拠地6連戦を含め、ゴールデンウイーク9連戦。「またホームで仕切り直しましょう」。5月反攻へ-。小久保監督の言葉にも力がこもった。【佐竹英治】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】小久保監督 就任初の月間負け越しも主砲山川の4出塁に「上がってくる」と期待