【楽天】先発再転向の内星龍が7回途中無失点で今季初勝利 5回のアクシデントにも動じず
<楽天6-3ソフトバンク>◇26日◇楽天モバイルパーク
“内くん”が快投した。楽天内星龍投手(23)が、今季初勝利を挙げた。開幕は中継ぎで迎えたが、チーム事情で前回登板から先発に再転向。今カードは「東北代表イーグルス高校」をテーマに行われ、高校野球さながらにサイレンが鳴り響く中、初球の148キロ直球でソフトバンク先頭の牧原大を二飛。続く川瀬は一ゴロ、栗原は142キロスプリットで空振り三振と初回を3者凡退で発進した。
簡単にはマウンドを降りない。5回、先頭の柳町の打球が左太ももに直撃。落ち着いてボールを拾い、一塁に送球してアウトを取った。大事には至らず続投。試合後は「全く痛くないけど、めっちゃ痛そうなあざができてます」と笑って言ってのけた。
今季初先発した19日ロッテ戦は4回0/3を6安打1失点で降板も、この日は7回途中4安打無失点で白星を手にした。「(2番手)西垣さんの力を頼っての勝利になったんですけど、本当にあのイニングまで投げさせてもらえたというのも良かった」。24日には23歳の誕生日を迎え、幸先のいいスタートを切った。
選手紹介では、履正社(大阪)時代のユニホーム姿が大型ビジョンに映し出された。外野手として高校に入学も「すごくかっこいいからピッチャーがしたい」と1年秋頃に転向。「ピッチャーがほとんど初めての状態だったので、周りからもいろいろ言われたことはあった」というが、今やプロ野球選手だ。
高校3年時の20年は新型コロナウイルスの感染拡大で、春夏の甲子園大会が中止に。同年8月に甲子園で行われた「プロ志望高校生合同練習会」でアピールし、その年のドラフト会議で楽天から6位で指名された。「高校時代があったからこそ、今がある。今の高校生たちには頑張ってほしい」。初心を忘れず、これからもマウンドに上がる。【山田愛斗】