大谷翔平「父親リスト」から復帰後16の2、スイング大きくストライクゾーンでもミスショット増
<ドジャース0-3パイレーツ>◇25日(日本時間26日)ドジャースタジアム
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)25日(日本時間26日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(30)が、剛腕との対決で見せ場なく終わった。パイレーツ戦に「1番DH」で出場し、4打数無安打。昨季の新人王でリーグ屈指の右腕ポール・スキーンズ投手(22)を相手に持ち味が出せなかった。ド軍先発の山本由伸投手(26)を援護できず、チームも3連敗。投打がかみ合わなかった。
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“らしくない”打席が続いている。甘い球をミスショットし、ボール球を追いかけてしまう状態の悪い大谷が、若手の好投手、パイレーツのスキーンズに屈した。3回の第2打席、外角に大きく外れるチェンジアップに手を出して投ゴロで凡退。5回の第3打席は内角低めのボールゾーンに沈んだカーブを空振りし、三振に倒れた。3番手の右腕サンタナと対戦した8回の第4打席は、甘く入ってきた絶好球のスライダーを打ち損じた。
23日のカブス戦後、ロバーツ監督は大谷の打撃について「スイングがいつもより少し大きい」と指摘した。真美子夫人の出産に備えて「父親リスト」入りし、20日のレンジャーズ戦で復帰してからは16打数2安打。その間、スイングレングス(スイングの大きさ)の違いがデータ上でも表れている。20日以降はまだ4試合しかなくサンプル数が少ないものの、ボールゾーンの四隅、特にストライクゾーン外の内角高めは差が顕著で、19日以前までと比べて0・8フィート(約24センチ)ほど振りが大きい。
空振り率のデータでも、特長の好球必打が発揮できていないことが分かる。ストライクゾーン真ん中の低めは60%、真ん中高めは66・7%も空振り。サンプル数が少ないことを差し引いても、傾向としてはミスショットが多くなっている。
チームは今季2度目の完封負けで3連敗。ロバーツ監督は「うまくかみ合っていない」としながらも「ただ、そんなに深刻ではないし、そのうち(打線は)打ち始めると思う。何人かの選手が苦しんでいるが、調子を取り戻す方法を見いだすはずだ」と、前向きに語った。チーム浮上のためにも、大谷の復調が待たれる。