Jリーグ旗(25年3月撮影)

Jリーグは22日、東京都内のオフィスで理事会を開き、気候変動の問題解決に取り組む「サステナビリティー事業活性化プロジェクト」について発表した。

その1つの大きな動きとしては、環境サステナビリティを数値化した国際的ネットワーク「スポーツポジティブリーグ(SPL)」に参画することを決定した。

SPLとは、プレミアリーグ発のクラブによる気候温暖化対策への取り組み。12項目に渡って独自の評価マトリクスに則って数値化し、ランキング化して順位を付けていく。例えば、試合会場や施設のエネルギー効率、再生可能エネルギーの利用、リサイクルや廃棄物削減の取り組み、ファンや選手の移動に伴うCO2排出量の管理、ホームタウンとの連携や選手等への環境教育の推進などの多岐にわたる活動の効果をデータとして収集するという。

ゲーム形式のランキング方式は世間の注目度を高める上で有効。目指すべき方向性を「可視化すること」によって一目で把握できるメリットもある。既に欧州では4つのリーグが取り組んでおり、今回のJリーグは5番目の参画で、アジアでは初となる。

Jリーグは年間入場者はのべ約250万人、全60クラブがカバーする地域は日本国土の87%を占める。そこへ、今年は日本財団から3・7億円の助成金を受け、活動申請のあったクラブに均等配分。3年に渡り合計11億9000万円の助成金をもって、気候問題に本格的に取り組んでいく。

25年はSPLへの参画準備期間とし、26年1月から正式にエントリー。数値化されたデータを英国のSPLに送ることで、同年秋には評価基準に基づく最初のスコアと順位が公式サイトにおいて提示されるという。そのランキングをJリーグのサイトに転載することで世間に広く認知する。

Jリーグのサステナビリティー担当の執行役員、辻井隆行氏は「各クラブの良い取り組みを参考にして、Jリーグ全体で気候変動の問題に前進していく」と話した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 Jリーグがプレミアリーグ発祥「SPL」参画 気候問題のクラブ取り組みランキング化、アジア初