柏戦出場に向けアピールする新潟ミゲル(左)(撮影・小林忠)

じゃあ、俺がやるよ-。アルビレックス新潟のMFミゲル(22)が、19位に沈むチームの救世主に立候補する。2位を走る柏レイソル撃破(26日、三協F柏)に向け、22日、聖籠町で練習。今季加入のブラジル人アタッカーは複数人が絡み合うポジショナルゲームでヒールキックや浮き球パスを通し、狭いエリアでのミニゲームでは「どーぞ、どーぞ」と味方に譲ることなく自ら積極的に足を振り、ゴールを狙った。

「調子はいい状態にあるよ。練習からゴールに絡むところをアピールしている。あとは(樹森)監督に試合で使えるとジャッチしてもらえたら」

ブラジルの名門、フルミネンセの下部組織出身で、19年6月に16歳でトップチームデビューした神童。お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」と舞台は違えど、「熱湯風呂」や「おでん芸」のようにファンを熱狂させることが出来るテクニックでゲームを動かし、新潟で愛される選手になる可能性は秘めている。リーグ戦はここまで2試合出場でプレー時間はわずか53分に限られているが、樹森大介監督(47)のコンセプト、チームメートの特長はつかんで来た。

「チームがやろうとしていること、やりたいことは理解できている。あとは(試合にもっと出て)日本のサッカーに慣れていきたい」

サッカーは自由だ。フェイントで相手を欺くことでチャンスが広がり、ゴールが生まれる。パスで選手同士がつながりながら前進するチームは直近4試合で複数得点が取れてない。ミゲルが加わり、変化を起こすことで攻撃の引き出しは増えるはず。U-15、17ブラジル代表を経験する10番タイプも自分が果たすべき役割を理解しており、ここから「ヤーッ」と得点&アシスト量産体制に入る。

新潟は11試合を終えて1勝5分け5敗。J2降格圏を行ったり来たりしている。状況打破のキーマンは「いい準備は出来ているよ」。柏戦から本領を発揮して悪い状況を“くるりんぱ♪”し、シーズン終盤には他チームに「新潟が上位に来るなんて聞いてないよ~~」と言わせる。【小林忠】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【新潟】MFミゲル「準備できている」“ヤーッ”と決定機増やして悪い状況を“くるりんぱ”する