大谷翔平の第1子誕生でトレンドワード「Dad Strength」=「パパ力」とは何?
ドジャース大谷翔平投手(30)と真美子夫人に第1子となる女の子が誕生し、米メディア周辺でにわかにトレンドとなっている言葉がある。
それは「Dad Strength(ダダ・ストレングス)」だ。Dadは一般的にカジュアルな父親の呼び方なので「パパ」と訳すのが妥当だろうか。Strengthは「力」「強さ」「能力」などの意味なので、「パパ力(ぢから)」とでも呼べばいいのかもしれない。
大谷が第1子の誕生に合わせて「父親リスト」入りし2日間の産休から復帰したとき、米メディアがこぞって「パパ力を得たショウヘイ・オオタニが戻ってきた」と伝えていた。SNSではファンが「パパ力を得たオオタニは間違いなく恐ろしいことになる」「オオタニ・パパ力はクレイジーだ」などと投稿していた。
「パパ力」とは一体何なのか。米国のネットを検索してみると、米国ではおなじみの言い回しのようで、「Dad Strength」に関する記事やサイトが数多く出てくる。ネット掲示板では「パパ力は本当に存在するのか」や「なぜパパ力は存在するのか」といったテーマのスレッドが立って議論が行われているし、「メンズ・フィットネス」という男性誌の電子版記事では「パパ力を得る3つの方法」という特集が組まれ、専門コミュニティーサイトまである。有名なQ&Aサイトでは解説が掲載されており「父親になった人が肉体的強さを増すという、科学的に説明のつかない現象」などとつづられている。
MLB公式サイトでも過去に「パパ力」の特集を何度か掲載している。昨年6月には「パパ力は実在するのか」というタイトルで特集を組み、昨年9月には「パパ力本塁打」を特集していた。これは「父親リスト入り」精度が導入された2011年から昨年9月までに、育休から復帰した最初の試合で本塁打を打った選手の特集で、26人が放っており、そのうちフィリーズのブライス・ハーパー内野手(32)が唯一2本記録しているという。
さて大谷は父となってから復帰最初の試合で本塁打は出なかったものの、デーブ・ロバーツ監督は今季の大谷のさらなるパワーアップに期待した。
「パパ力というものは本当に存在するよ。今のショウヘイは、驚くほどの強さでボールをたたいている。父親になって、今後はもしかしたら時速120マイル(約193キロ)の打球速度を記録するとか、何か前例のないようなことをするかもしれないよ」と話していた。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「水次祥子のMLBなう」)