阪神対広島 初先発で初勝利を挙げた阪神伊原はヒーローインタビューに答える。右もヒーローの佐藤輝(撮影・上山淳一)

<とっておきメモ>

<阪神8-1広島>◇20日◇甲子園

野球が、伊原の性格を変えた。幼少期、家族でカラオケへ。マイクを渡されても、「俺は歌わへん」とかたくなに人前で歌わなかった。父伸さん(57)は「恥ずかしがり屋ではありましたね」と懐かしそうに振り返った。

本人の言葉を聞く限り、小学1年時に野球を始めてから自然と度胸がついた。左投げなのに「ショートとかの方が目立つんじゃないかなと思って、『ショートをやりたいな』と思っていました」。投げること、捕ること、野球の基本動作に自信があった。「『どこでもできますよ』みたいな生意気なガキだった」と照れ笑いだ。根底には「やっぱり負けたくない」という負けん気。コーチなど周りの大人と話す機会も増え、恥ずかしがることもなくなった。強豪校でたくさんの恩師と出会い、言葉遣いや礼儀が身についた。

智弁学園時代から取材の機会が増えた。ハキハキと答える姿を見た母優子さんは「別人のような感じでした」と成長に驚かされた。野球人生で身につけた強靱(きょうじん)な心も武器に、4万2584人の前で堂々たる投球を披露した。【阪神担当=塚本光】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【とっておきメモ】伊原陵人は野球で変化、カラオケ「俺は歌わへん」恥ずかしがり屋が「別人」に