京都戦前日練習で笑顔を見せる新潟稲村(撮影・小林忠)

アルビレックス新潟のスーパールーキー、DF稲村隼翔(22)が3試合連続完封へ自信を示した。19日のホーム京都サンガ戦に備え、試合前日の18日は聖籠町で最終調整。時折、笑顔を見せるなどコンディションの良さをアピールした。日本代表入りを目指す左利きのセンターバックは多彩なキックで攻撃の起点となる。そして安定した守備で得点ランク2位を走る京都FWラファエル・エリアス(26)の自由を奪い、ホームで初の勝ち点3を呼び込む。

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新潟の「怪物」が、J1屈指のストライカーを完封する。4バックの中央左で3試合連続先発出場が濃厚な稲村は京都撃破に向け、「(プロ1年目で)より1点の重みを感じている。90分間を通して自分がリーダーになってゲームをコントロールしたい」。短い言葉に今季ホーム初白星への強い意志を込めた。

今節は怪物×怪物のマッチアップが見どころの1つになる。18位タイの新潟に対し、2位京都はFWエリアスが好調。加入2年目のポイントゲッターは得点ランク2位の7得点を挙げており、3アシストはリーグ4位タイ。京都の総得点14の7割以上に関与している。対峙(たいじ)する稲村は「点が取れてセットプレーもできる選手」とリスペクト。だが、「(パスを)入れさせないことを大事にしながら、あまり動きにつり出されないようにする」と対策はバッチリ。点取り屋を笑顔にさせるつもりは、一切ない。

日本代表入りを公言するスーパーレフティー。昨季は東洋大に在学しながら新潟の特別指定選手として公式戦出場を重ね、ルヴァン杯準Vに貢献するなどインパクトを残した。本格的なプロ生活が始動した今季は第6~8節で負傷欠場も、先発復帰した第9節神戸戦から2試合連続完封に貢献中。攻守に欠かせない存在として順調に成長の階段を上る。

相手ストライカーを封じ、得意の配球でビルドアップの起点になれるか。京都は進行方向に向かって逆三角となる4-1-2-3が基本システム。新潟としてはアンカー脇にできるスペースを有効活用しながら、機動力を生かした波状攻撃を仕掛けたい。パスの出し手となるレフティーは「ビハインドのボール。相手の嫌なタイミングを意識する」と攻略のイメージを膨らませた。【小林忠】

○…開幕から全10試合先発フル出場中のGK藤田和輝(24)は、京都の3トップを警戒する。「ゴールにすごく向かってくる。打たれるシュートは多くなると思うが、しっかりと対応したい」。下部組織出身の若き守護神はJ2栃木SC(22~23年)、J2ジェフ千葉(24年)への武者修行から4季ぶりに復帰。自身初のJ1舞台で開幕直後は失点がかさんだが、ここ2試合はクリーンシートに抑え成長を示す。「自分が点を取られなければ負けない。いい意味で自信を持って臨みたい」。3戦連続完封で勝利に導く。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【新潟】DF稲村隼翔「自分がリーダーになって」好調京都FWとの“怪物対決”へ自信示す