川崎F戦に向けて会見した東京Vの城福浩監督

東京ヴェルディの城福浩監督(64)が18日、次節の川崎フロンターレ戦(20日午後3時、U等々力)に向けて東京・稲城市のクラブハウスで会見し、連戦の中で存在感を高めている今季加入組2選手に言及した。

1人目はMF平川怜(24)。主将の森田晃樹の負傷離脱とともにボランチに入り、持ち前のパスセンスの高さや戦術眼を披露している。

「そのスキルというのはもうJ2で戦った時から肌で感じていた。このヴェルディでやるとなった時に、本気で覚悟を決めたという姿勢で取り組んでいる。これまでの我々になかったプラスアルファをもたしている」

「我々になかったもの」とは、中盤に「重量感」をもたらせる選手という認識だ。「プレーする局面でしっかり足を運べば、フィフティーフィフティーのボールを簡単に負けない。この重量感が非常に大事で、すごくチームにプラスの影響を与えている」と説明した。

そして2人目はMF福田湧矢(26)。16日のYBCルヴァンカップでも決勝点を挙げているが、その特長は前からボールに奪いにかかる強度の高い守備と運動量。もちろん攻撃となれば積極果敢なアタッカーに切り替わる。

「今シャドーをやらしているのは走力です。ボールをハントしにいく迫力、実際に相手のロングフィードを足に当てるところまで、深くまで足を寄せられるところだとか。アリバイでプレッシャーをかけるようなことがなく、彼は本当にボールを奪いにいく。それこそこのチームにとって、何に尖っているのか、何にこだわりたいのか、それを具現化してくれている」

目まいなどの脳振とうの後遺症に悩まされながらも、試合になれば恐れずエアバトルにも頭から飛び込んでいく。その強い気持ちはチーム全体を鼓舞している。

次節で対戦する川崎Fは言うまでもなくリーグ屈指の強豪だ。城福監督は「選手層はJリーグでもトップトップ。これまでのポゼッションよりもゴールに向かってくる意識の方が強まっている。(ACLとの)過密日程でも、1つのポジションに2人いるような形になるので、チーム力を維持している。むしろ過密日程をポジティブな方向で運用している印象がある」と警戒感を強める。

ヴェルディの直近のリーグ4試合は3分け1敗と未勝利とあって、厳しい試合が予想される。それだけに台頭している平川、福田だけにとどまらず、昨季6位まで押し上げた実績ある選手たちの奮起が期待される。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【東京V】城福監督、存在感高める平川、福田に言及「何に尖っているのか具現化してくれている」