巨人対DeNA 2回表終了後、ベンチで巨人阿部監督(右)から肩に手を添えられる先発の田中将(撮影・江口和貴)

巨人田中将大投手(36)が2回7安打6失点でKOされた。DeNA戦(東京ドーム)に先発。移籍後、本拠地初登板となったが、立ち上がりから相手打線につかまった。2回での降板は、21年の日本球界復帰後では最短。日米通算200勝は残り2勝のままとなった。

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歓声がため息に変わった。田中将が本拠地デビュー戦に臨むも、2回7安打6失点。21年の日本復帰後、最短でのノックアウトとなった。2回を投げ終え、ベンチに戻ると阿部監督から肩を5度たたかれ、ねぎらわれた。だが、その表情は浮かないまま。唇をかみながら、ぼうぜんとベンチに座り込んだ。

いきなり出ばなをくじかれた。初回、先頭の梶原に右越え二塁打を浴びると、続く三森は内野安打。1死を奪った後、4番牧にカウント3-1から右前適時打を浴びた。登板前日には「しっかりとボールをコントロールできるように」と話していたが、カウントを悪くしてから、空振りを奪いにいったスプリットを痛打された。

多くのファンからの歓迎を受け、東京ドームの舞台に立った。田中将の名前がコールされると、右翼席を中心とした巨人ファンからの大声援を浴びながら、先発マウンドに上がった。球場外でもSNSでは「#MASAHIRO200」の応援メッセージであふれ返った。

お得意様のはずだった。楽天時代はDeNA戦に5試合登板。3勝1敗、防御率1・66の好相性を誇り「受け身にならず、自分がアグレッシブにどんどん投げていくことができれば」と意気込んでいたが、厳しい現実が待ち受けていた。

それでも、やられて終わる男ではない。振り返れば、プロ初登板だった楽天時代の07年3月29日ソフトバンク戦も1回2/3を投げて6安打6失点でKO。そこから楽天のエースまで駆け上がり、米大リーグにも挑戦。日米通算198勝を積み上げてきた。この日お披露目されたももいろクローバーZによる、新たな登場曲「Acceleration」の歌詞の一部には、うまくいかなくても再び前に向かう思いが込められている。マー君は何度でも立ち上がる。【水谷京裕】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【巨人】田中将大が日本復帰後最短KO、2回6失点…楽天時代のお得意様だったDeNA封じ込めず