【横浜】2点リードから清水に逆転負け、泥沼の6試合勝ち星なし…途中出場の乾に決勝点奪われる
<明治安田J1:横浜2-3清水>◇16日◇第12節◇日産ス
横浜F・マリノスがホームで清水エスパルスに2-3と逆転負けを喫した。
後半から出場した清水MF乾貴士に決勝点を奪われた。これで6試合勝ち星なしとなった。
立ち上がりから横浜ペースだった。エースFWアンデルソン・ロペスがベンチから外れた中、166センチの小兵FW遠野が均衡を破った。前半29分、MF山根がFW植中にクサビパスを入れ、落としたボールを遠野が右足でゴール右隅にコントロールシュートを決めた。遠野は2試合連続ゴールで今季3点目となった。
後半6分にはFW植中朝日(23)が追加点を挙げた。FWヤンマテウスが左からクロスボールを送り、クリアボールをFW井上が拾う。すぐに相手選手がカットに入り、こぼれ球となったところ植中が左足で蹴り込んだ。こちらも今季3点目となった。
しかし3分後の後半9分、FKから清水MF中原に直接蹴り込まれて1点差とされた。その後も、後半開始から投入された清水MF乾らの鋭いプレーに翻弄され、ピンチの連続。押し込まれる時間が多くなった。
後半25分にはCKから清水MF乾の鋭いキックに対し、ニアサイドでクリアしようとしたMFジャン・クルードの頭に触れてオウンゴール。2-2の同点とされた。
さらに勢い付く清水の前に自陣深くに押し込まれた。前への推進力が見えない消極的なサッカーに終始。持ち前の「アタッキングフットボール」は陰をひそめた。すると後半36分、乾にドリブルで中盤から持ち込まれエリア外からミドルシュートを打たれる。これがゴール右隅に決まり、2-3と逆転を許した。
今季の横浜はホーランド監督のもと、昨年のJ1で62失点(ワースト4位)した守備の整備に取りかかった。決まり事が多くなった反動から、昨季61得点(リーグ2位)を記録した攻撃力が今季は沈黙。昨年まで2シーズン連続の得点王に輝いたAロペスは、負傷離脱も重なり今季はPKでの1得点だけにとどまっている。
これが勝てていないチームの呪縛なのか。この日は2点目を奪うまでは良かったが、2点をリードした途端に全体の動きは小さく受け身になった。後半、これだけ押し込まれてはなすすべがなかった。
通算成績を1勝5分け5敗の勝ち点8で暫定18位。今月末にはアジアの頂点を目指し、8チームによるアジアチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)に臨む横浜が、トンネルから抜け出せなくなった。