【欧州CL】アーセナル、王者Rマドリードを3-0粉砕!ライスFK2連発弾、メリーノが追加点
<UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL):アーセナル3-0Rマドリード>◇8日(日本時間9日)◇準々決勝第1戦◇ロンドン
アーセナル(イングランド)が前回王者レアル・マドリード(スペイン)をホームで3-0と粉砕した。0-0で迎えた後半にMFデクラン・ライスがFKを2本連続してたたき込み、さらに持ち前のパスワークからMFミケル・メリーノが追加点を挙げた。第1戦を3点リードという完璧なゲームで終え、第2戦は16日(日本時間17日)にマドリードへと乗り込む。
アーセナルは4-3-3のフォーメーションで人もボールも動く戦術。対するRマドリードは4-4-2から鋭いカウンターを仕掛けた。ともに攻撃力を誇るチーム同士が序盤から組み合った。
先に好機を作ったのはRマドリードだった。前半24分、敵陣での相手パスを引っかけたFWビニシウスが素早く縦へ送り、受けたFWエムバペが右足でシュートを放った。ここはボールはゴール枠上へ外れた。
続けて前半31分、左サイドからMFベリンガムがスルーパスを送るとエムバペが一気に加速してゴール前へ持ち込み、角度のない位置から右足シュート。GKラヤにセーブされた。
カウンターをしのいだアーセナルはボールを握り、反撃を仕掛けた。前半37分には右ウイングのサカが縦突破し、鋭いグラウンダーボールをゴール前に送るがカットされた。
続く前半40分には再び右のサカと中央のMFウーデゴールのワンツーから崩し、サカはゴール前へ素早いクロスを入れたが、中で合わせる選手がおらず逆サイドへと流れた。
さらに前半44分、右サイドバックのティンバーからのクロスボールを中央に入ったMFライスがヘディングシュート。GKクルトワのビッグセーブに阻まれると、続けざまにこぼれ球を今度はFWマルチネッリが左足シュート。鋭く枠内を捕らえたが、ここもクルトワが続けざまにビッグセーブ。均衡は破れず、前半を終えた。
攻勢をかけるアーセナルが先制した。後半11分に右からサカがカットインで中央へ持ち込み倒された。FKを獲得。同13分、約22メートルの距離からライスが右足で狙った。スピードに乗った鋭いカーブキックで壁を避け、外から巻いてゴール右隅に飛び込むスーパーゴールとなった。本拠地エミレーツ・スタジアムは大歓声に包まれた。
その後も主導権を握った。アーセナルは後半22分、ゴール前に押し込むと、強引に割って入ったDFルイススケリーのパスからマルチネッリがエリア内でシュートを放つ。クルトワがセーブ。すかさずこぼれ球を拾ったDFアラバがシュートするが、ここもクルトワがセーブ。跳ね返りを再びアラバがシュートするが、またしてもクルトワがセーブ。今度はビッグセーブ3連発を披露した。
そして後半23分、MFトーマスが倒されて敵陣ゴール前で再びFKを得た。同25分、約20メートルの距離から再びライスが右足のスピード十分のカーブキックで正確にゴール右角上を射抜いた。精密機械のような直接FK2連発で、2-0と突き放した。
さらに続く。後半30分、ライスの素早いボールキャリーから左サイドのFWトロサールへつなぎ、落としたボールをルイススケリーが中央へパス。MFメリーノが左足ダイレクトで蹴り込み、3-0と一気にリードを広げた。Rマドリードの選手たちは信じられない、と言わんばかりにぼう然。エムバペは天を仰いだ。
その後もRマドリードに付け入るスキを与えない攻守一体となったサッカーを展開。エムバペ、ビニシウス、ベリンガムらのスター選手の動きを封じる。アルテタ監督は選手を入れ替えながら、無失点のまま試合を閉じることに成功した。
いら立ちを隠せなかったRマドリードMFカマビンガは、笛が鳴った後にボールを外へ蹴り出す行為で2枚目のイエローカードで退場。この試合を象徴するシーンとなった。
初優勝を目指すアーセナルが会心のゲームで王者に先勝した。