後半、左足ミドルでゴールを決める静岡学園FW佐々木

<高円宮杯U-18サッカープレミアリーグWEST:静岡学園1-1大津>◇6日◇第1節◇御殿場・時之栖Aグラウンド

昨季9位の静岡学園は開幕ドロー発進となった。昨年覇者の大津(熊本)とホームで1-1。後半、FW佐々木雄基(3年)が左足ミドルで先制点を挙げた。昨冬の全国選手権からレギュラーをつかんだ新エース候補が、チームの今季1号をマーク。試合終了間際の失点で勝利こそ逃したが、昨季2戦2敗だった難敵に善戦した。次節はアウェーで鳥栖ユースと対戦する。

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チャンピオンを追い詰める鮮やかな1発だった。後半11分、静岡学園の佐々木はゴール右斜め45度の位置でボールを奪うと、迷わず左足を振り抜いた。「ふかさないように打った」シュートは逆サイドネットへ。一瞬の隙を突いて均衡を破った。ゴールを決める直前にも同様の形で枠を外していたが「感触をつかんでいた」。同じ位置から放った2度目のチャンスを仕留めて「いい感じで蹴ることができた」と声を弾ませた。

逃げ切りたかったが、チームは1点リードの後半追加タイムに失点。守り抜けば勝利だったラストプレーで追いつかれた。佐々木は「勝ち点3を取らなければいけなかった」。昨年は大津に2戦2敗で計10失点を食らっていた。その難敵にリベンジはできず「最後まで集中しなければ勝てない」。試合後の表情は得点した喜びと、勝ち切れなかった悔しさが入り交じった。

最終学年となった今年は新エースとして期待されている。先月24日からは県選抜の一員としてスペイン遠征にも参加。現地ではビリャレアルの下部組織などと練習試合を行い、スペイン1部のバルセロナ-ジローナ戦も観戦。日本なら同学年となる、スペイン代表の17歳MFヤマルら、世界トップの舞台でプレーする若手の活躍に刺激を受けた。

「自分も、もっとやらないといけない」。この日、チームとして放ったシュートは佐々木の2本だけ。まだ開幕戦、試合内容には課題を残した。次戦はアウェーで鳥栖ユースと。佐々木は「次も点を取ってチームを勝たせたい」と気持ちを切り替えた。【神谷亮磨】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【高校サッカー】静岡学園、昨年覇者・大津に雪辱ならず開幕ドロー「最後まで集中しなければ」