関西国際大対天理大 力投する天理大先発の長尾(撮影・和賀正仁)

<阪神大学野球春季リーグ:関西国際大1-0天理大>◇第1節1回戦◇5日◇ほっともっとフィールド神戸

阪神大学連盟最長のリーグ8連覇中の天理大が関西国際大に0-1で敗れて黒星発進となった。

プロ注目の最速147キロ右腕、長尾渉佑(じょう)投手(4年=岡山商大付)が粘りきれず完投負けを喫した。味方打線の援護がない中で、連打は許さず長尾も0を並べた。だが9回の先頭に内野安打を許すと、2死一、三塁から先制の決勝打を浴びた。「接戦で先に1点取られたら流れが悪くなりますし、1球に後悔する」。打線も反撃ならず、9回6安打1失点で開幕戦を落とした。

大学2年夏にサイドスローに変えて右打者を得意とするようになった。この日も武器のスライダーで右打者から三振を奪う場面もあった。「今日は初球から振ってくるバッターがたくさんいたので、バッテリーで打たせてテンポ良くしようとバッテリーで話していて、今日はそれが8回まではできたので良かった」と手応えも口にした。

今後の目標は大卒でのプロ入り。NPBスカウトも複数球団が視察に訪れてチェックした。長尾も「もっとスピードを上げて負けない投手になりたい。自分がもっと成長していくべきかなと思います」と姿勢を正した。

王者天理大がまさかの黒星発進。それでも長尾は前を向いた。「開幕戦で負けてしまったんですけど、ここからチーム一丸となって全員で1つずつ勝っていこうと思います。9連覇に伸ばせるようにしたい」。まだまだリーグ戦は始まったばかりだ。

◆長尾渉佑(ながお・じょう)2004年(平16)2月24日生まれ、兵庫県神埼郡福崎町出身。田原小1年から香寺クラブジュニアで野球を始める。福崎東中では姫路アイアンズでプレー。岡山商大付では1年夏からベンチ入りし3年夏は背番号1で岡山大会16強。天理大では1年秋に公式戦デビュー。持ち球はスライダー、カットボール、フォーク、ツーシーム。遠投は110メートル。177センチ、77キロ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神大学】8連覇中の天理大が黒星発進 プロ注目長尾渉佑が1失点完投負け「1球に後悔」