開幕戦を前に会見を行い広島新井監督(右)と顔を合わせる阪神藤川監督(撮影・藤尾明華)

25年のプロ野球がきょう28日に開幕し、阪神藤川球児監督(44)は、初陣となる広島戦(マツダスタジアム)の必勝を期した。27日は阪神OBの広島新井貴浩監督(48)と共同会見に参加。「(先発の)森下投手に襲いかかる」と宣戦布告した。「イチオシ選手」には新3番の佐藤輝明内野手(26)を指名。球団創設90周年をV奪還で飾るべく、チームを引っ張る存在として大きな期待を明かした。

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かつてタテジマや08年の北京五輪で一緒に戦った広島の新井監督の横で、藤川監督は力強く宣言した。

「私たちは先に(1回表の)攻撃が始まりますから。明日球場に入ってくる時から攻める姿勢、森下投手に襲いかかる、そういったイメージで向かっていこうと決めています」

共同会見に臨んだ言葉にも、まなざしにも迷いはなかった。指揮官初陣の開幕ゲームは敵地広島戦。猛虎そのまま荒々しく、ライバルの開幕投手の森下を攻め落とす意気込みだ。

広島に快勝して船出し、波に乗ってV奪回に突き進む。指揮官はその核となるキーマンも指名した。イチオシの選手を問われ「私のチームは佐藤ですね」と、はっきり名前を挙げた。

「佐藤にアグレッシブな25年シーズン送ってもらいたい。チームが一番上を目指していく中では、初回に必ず打順が回る3番に入っている佐藤が、チームを引っ張ってくれると思いますから。明日から佐藤の活躍とともにチームをつくりたい」

3番佐藤輝、4番森下、5番大山で臨む新クリーンアップ。その先陣を切る主砲こそ、25年藤川阪神の中心的存在と期待していることを明かした。「誰かが、その役割は必要ですから」。16日のドジャースとのプレシーズンゲームでもサイ・ヤング賞左腕スネルから3ランを放つなど、パンチ力プラス確実性も上げている新3番への評価は高い。

この日は午後5時からマツダスタジアムで練習。途中から激しい雨も降ったが、佐藤輝らナインは充実の最終調整を終えた。「いい準備をやってきてくれたと思います」。胸を張れる選手たちの姿に目を細めた。

「非常に楽しみですね。もちろん攻撃で荒ぶるところもあるだろうし、守っていても投球していても、攻めていく。十分にメンバーいますからね。そのあたりは心強く、最高のメンバーでスタートできると思ってます」

ナインに掛けた言葉は「明日までに気持ちを自分たちで高めてきてくれ」という信頼のメッセージ。佐藤輝を旗印に、藤川阪神が出陣する。【磯綾乃】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】藤川監督、キーマンに佐藤輝明指名「一番上目指す中、彼の活躍とともにチーム作りたい」