オリックス対阪神 7回表阪神1死一、三塁、中野は右前適時打を放ちベンチへ向かってポーズ決める(撮影・加藤哉)

<オープン戦:オリックス1-1阪神>◇21日◇京セラドーム大阪

これぞ2番の仕事! 阪神中野拓夢内野手(28)が同点打を含む3安打でオープン戦首位打者に躍り出た。

1点を追う7回1死一、三塁。1ボールからオリックス川瀬の内角直球を思い切り振り抜いた。一塁手が1歩も動けない一、二塁間への痛烈ゴロ。この日3安打目となる右前適時打で、今春オープン戦初打点を記録した。

「チャンスの時こそ頭を整理しながら。初球の変化球がボールだったので、次は取りに来るかなと。しっかり1球で仕留められたので良かったと思います」

3回1死走者なしの場面では一塁への弱いゴロで全力疾走。快足を飛ばして内野安打をもぎとった。5回には2死一塁から一、二塁間を破る右前打で好機を拡大。チャンスメークに「つなぎ」の役割、そして適時打。場面場面で役割を果たす、充実の3安打だ。

リードオフマン1番近本と3番佐藤輝ら主軸をつなぐ2番の打順。特にチャンスの場面では積極性を心がけて打席に入る。「バッテリー的には後ろにテルがいるので、ある程度自分で勝負したいと思う。早い段階で仕留めることを意識していました」。この日の適時打もファーストストライクを捉えたもの。頼れる中軸がいるからこそ、自分の戦い方は常に意識している。

打撃フォームを改造した今季。バットのグリップ位置を頭の高さから肩の位置まで下げて臨んでいる。オープン戦打率は3割5分5厘まで上昇。昨季はオープン戦打率1割3分と苦しんでいた中、心機一転打席に立てているという。

「去年のことをいい意味で忘れているというか、気にはしていない。今年は今年で取り組んできた打撃フォームで結果を残すことをオープン戦のテーマにしていた。自分の形がハマりつつあると思います」

開幕まで1週間。虎の2番が仕上がり上々だ。【波部俊之介】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】これぞ2番の仕事!中野拓夢が同点打含む3安打でOP戦首位打者「形がハマりつつある」