ドジャース佐々木朗希とロッテ時代に対戦した西武打者陣の感想や工夫 あえてバット変えた選手も
ドジャース佐々木朗希投手(23)が19日、ついにメジャーリーガーとしてデビューする。
西武の本拠地ベルーナドームはこの日朝、雪が降った。NPB現役最多の578本塁打を誇る中村剛也内野手(41)も「寒い…」と身を縮める。
中村剛は佐々木と6打席の対戦があった。いい当たりの外野フライはあったものの、安打は出なかった。感想は。
「速い」
そのひと言。「とにかく速いです」と添えた。多くの好投手を打ち砕いてきたスラッガーからの、この上ない賛辞でもある。
源田壮亮内野手(32)は24打席に立ち、6安打している。初対決の2打席目で右中間に三塁打も放っている。ただ数字は数字。
「いや、もう、やっぱりあのレベルの投手はなんて言うんですかね、本当に割り切るっていうか。うん、もう割り切って」
何を割り切るのか。
「打てなくっても、っていう割り切りですね。割り切りというか、それくらい楽な気持ちで立たないと」
スイングを変えたりはしないが「朗希相手にボールの見極めとかをしようと思うと、前に飛ばないので。次の球は振るって決めたら、極端にいえば朗希がボールを離すかどうかっていうタイミングで振りに行くくらいで」
そこまでのことをしていた。間に合わない-。古市尊捕手(22)は初打席の初球、158キロをライト前に痛烈に運んでいるが「あれ、振り遅れです。本当に速かった」と苦笑いする。
もちろん本塁打を打った選手もいる。木村文紀3軍野手コーチ(36)は日本ハムでの現役時代、佐々木から先頭打者本塁打をマークしている。
初対決のファーストスイングで154キロを左中間スタンドに運んだ。ここにも秘話がある。
「いつもは中村(剛也)さんと同じバットを使ってたんですけど、その時は(当時日本ハム、現ソフトバンクの)近藤のバットを借りました。中村さんのより、短くて軽いんです」
それを迷わず、しっかり振り抜いた。
「中村さんのバットだったら、ファウルになっていたかもしれません。普段のイメージよりボール2つ上を打ちました」
日本の強打者たちを圧倒的な球で押し込めてきた佐々木。これからは日本でいう“助っ人”だらけの世界に挑む。【金子真仁】