早実・中村心大(2025年1月撮影)

<センバツ高校野球:開会式>◇18日◇甲子園

第97回選抜高校野球大会が甲子園球場で開幕した。開会式では、出場32校が元気に行進した。

選手たちは行進直前まで並んで待機。地区大会で敵同士だった選手たちも、この場では和やかにあいさつする。友情が芽生えることも。早実(東京)の主将でエースの中村心大投手(3年)は「横浜のエース、奥村頼人投手(3年)に、チェンジアップを教えてもらいました」。すぐ隣に並んでいたのが横浜(神奈川)だった。「ピッチングの話しをしている中で、握りから教えてもらいました」。

奥村頼投手といえば、最速146キロの真っすぐと、スライダー、カーブ、チェンジアップでテンポ良く打ち取り、昨秋は通算防御率0・26と抜群の安定感を誇る横浜のエース。とくにチェンジアップは120キロ台で緩急を効果的に使って打ち取っている。その奥村頼直伝。「今までも使っていたんですが、勝負球じゃなくてカウント球でした。しっかり右打者に勝負できるようなボールを投げたいと思っていた。ちょっと練習してみようかなと思います」。初戦は大会5日目の22日第1試合。それまでに、新たな武器を身につける。

17日に行われた、和泉実監督(63)と初戦の対戦相手・高松商の長尾健司監督(54)との対談で、和泉監督は「キーマンは中村。中村がちゃんと投げてくれることが前提のゲームになることは間違いない。中村への期待は大きい」と話していた。主将でエース、クリーンアップも打つチームの大黒柱。「でも、自分以外の投手の方が全然いいと思っている。まだまだ自分の実力は足りない。初戦まで、自分のやるべきことを詰めたいと思います」。大会に入っても、学びを忘れず。初戦までの準備を、完璧にこなしていく。【保坂淑子】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【センバツ】早実エース・中村心大、開会式でチェンジアップを教えてもらった投手とは?