練習中、笑顔を見せる阪神佐藤輝(撮影・藤尾明華)

もうウキウキだ。阪神佐藤輝明内野手(26)が13日、世界最高峰の技術吸収を誓った。15日にカブス、16日にドジャースと戦うプレシーズンゲーム(ともに東京ドーム)。超一流選手の技術を練習時から逃さず盗みにかかる。もともとメジャーへの関心が高く、オフに将来的なメジャー挑戦希望を球団に伝えたばかり。この日誕生日を迎えた26歳。最高の2試合から新たな1年をスタートさせる。

    ◇    ◇    ◇

佐藤輝の表情からワクワク感があふれ出ていた。カブス、ドジャースとのプレシーズンゲームを2日後に控え、神宮外苑の軟式グラウンドで行われた練習。バスに乗り込む直前、約3分間の囲み取材中に「楽しみ」という言葉が3度も飛び出した。

「普段できないような対戦なので、楽しんで頑張りたいなと思います」

約2年前の23年3月に行われた侍ジャパンとの強化試合。大谷が試合前フリー打撃に登場すると、京セラドーム大阪の上段に何度も特大弾を運んだ。間近で見届けた虎ナインは驚愕(きょうがく)し、数分間レベルの高さを見せつけられた。今回の2日間も同クラスの超一流プレーヤーがそろう。貴重なチャンスを逃すわけにはいかない。練習時の一挙手一投足からヒントを盗んでいくつもりだ。

「いろいろ練習から見たりできれば。いろんな選手を見てみたいですね」

普段からメジャーリーガーを参考にしており、大リーグへの関心も高い。昨年12月には契約更改の席で将来的なメジャー挑戦希望を球団に伝えている。夢見てきたスーパースターたちとの一戦。心躍る中でも冷静さを忘れていないところに、虎の主軸としての責任感が見え隠れする。

「やることはあまり変わらずに。自分のバッティングをできたら」

オープン戦はここまで計20打席で3割3分3厘、1本塁打、3打点。ただ、直近3試合は無安打とブレーキ気味だ。開幕を約2週間後に控え、最終調整に入っていく段階。メジャー球団とのガチンコ対決をきっかけに、再び状態を上げていきたい。

3月13日は26歳の誕生日だった。ナインから祝福も受け「毎年変わらないですけど、いい年にしたい。今年も頑張ろうと思います」と抱負を語った。26歳最初の、ぜいたくな2試合。景気良く快音を響かせ、最高の形で新たな1年のスタートを切る。【波部俊之介】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】佐藤輝明、メジャー対戦で世界レベル吸収「練習から見たい」26歳誕生日に誓う