【中日】過去2年でわずか2勝のベテラン左腕が開幕ローテ大前進 大野雄大が5回完全投球
<オープン戦:中日3-2オリックス>◇12日◇バンテリンドーム
中日のベテラン大野雄大投手(36)が開幕ローテーションへ大きく前進した。オリックスとのオープン戦に先発し5回を無安打無失点の完全投球。奪三振は0ながら、52球で15個のアウトのうち10個を直球で奪った。「まっすぐは球速以上に打者を差し込めているのかな。そこそこ強かった」と最速144キロの数字以上の手応えだ。ツーシーム、カットボールも
23年に左肘の手術を行い、ここ2年でわずか2勝。だが、「健康で投げられている」と今季は体の状態もいい。相手先発の宮城は6回2失点も13奪三振。「宮城君は右打者の内角の直球がひとつも間違えていなかった。僕もあそこは生命線なので見習うところはたくさんあった」と、その姿に刺激を受けた。自身は逆球も多かったため、次回へ向け制球面を課題に挙げた。
井上一樹監督(53)は「らしさが出ている投球だった。あの形で5回、6回とつくってくれれば十分」と、シーズンでの活躍を期待した。
5日阪神戦(甲子園)でもテンポよく3イニングを無失点。2戦8イニングで「0」を並べる。「結果を出さなければ」と強い気持ちで腕を振るベテラン左腕が、開幕投手の高橋宏斗投手(22)、ウンベルト・メヒア投手(28)、新外国人のカイル・マラー投手(27=アスレチックス)に続く4人目の先発の座がはっきりと見えてきた。