山本由伸、オープン戦最終登板で好投「久しぶりに日本のマウンドで」開幕戦カブス今永と渡り合う
米大リーグの開幕戦(3月18日、東京ドーム)に日本人で初めて開幕投手として先発で投げ合うドジャース山本由伸投手(26)とカブス今永昇太投手(31)が10日(日本時間11日)、オープン戦で最終登板した。山本はダイヤモンドバックス戦で5回4安1失点と好投。今永はガーディアンズ戦に合計4回1/3で4安打4失点だった。残り1週間。両者ともにメジャーでは初体験の大役へ向け、士気を高めた。
◇ ◇ ◇
やるべきことはやれた。18日に東京で迎えるカブスとの開幕前の最終登板を終えた山本には、約1カ月にわたるキャンプでの充実感がのぞいた。「強いボールを投げられてましたし、最終登板でしっかり手応えが感じられるピッチングができたと思います」。序盤に球数を費やしながら、その後はテンポ良くアウトを重ね、予定の5回を75球でまとめた。7奪三振は、スプリット、カーブだけでなく、スライダーも最終球として選択した。「この期間だから試せること、新しい発見もある」と、投球の幅を広げる準備も進めてきた。
メジャー2年目を迎え、メンタル面にも変化が見え始めた。「去年もそわそわしてる感じはなかったですけど、今はより落ち着いてるのか、いい感じです」。開幕投手を任された責任感に加え「軸として投げる」と、主力としての自覚も口にするようになった。「とにかく体を健康に、コンディションよく保てましたし、気持ちの面としてもすごく開幕を楽しみに練習に取り組めました」と充実ぶりを口にした。
開幕戦では、侍ジャパンの同僚でもあるカブス今永と渡り合う。注目される舞台の重圧も、今の山本にはプラスの要素でしかない。「久しぶりに日本のマウンドで投げられることが、すごくうれしく思います。ファンの方も楽しみにしてくださっていると思うので、とにかくいい状態で全力でプレーできたらなと思ってます」。3年連続沢村賞の怪腕が、満を持して東京ドームのマウンドへ向かう。(グレンデール=四竈衛)