オリックス対巨人 勝利し阿部監督(右)に迎えられる巨人浦田(撮影・野上伸悟)

<オープン戦:オリックス1-4巨人>◇8日◇京セラドーム大阪

猛アピールが続く。巨人ドラフト2位浦田俊輔内野手(22=九産大)が8日、オリックスとのオープン戦に途中出場。2打数2安打と少ない打席数の中で、強烈なインパクトを残した。守備でも三塁、遊撃の内野に加えて、試合前の練習では外野守備にも取り組むなど、ユーティリティー性をアピール。11日には地元・長崎でのオープン戦が控える。家族や友人の前でも持ち味を発揮し、開幕1軍の座をつかみ取る。

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浦田が鮮やかに流した。2点リードの8回2死一、二塁のチャンスで打席に入ると、カウント1-2からの4球目。左腕東松の外角高め直球を逆らわずに、はじき返し「三振せずに軽く当てて間を抜けたのは、これからの野球人生において自信になった」とうなずいた。

持ち味をいかんなく発揮している。4回の守備から途中出場。7回の1打席目は「打ち損じだった」と本田圭のチェンジアップを引っかけ、一塁へのゴロとなった。それでも、50メートル5秒8の俊足を生かし、内野安打をもぎ取った。前日の試合から3打席連続安打に「昨日ヒットが出て、ちょっと落ち着きが出てきた。昨日の1本が今日の2本につながったのかな」と爽やかに振り返った。

並々ならぬ思いを持って、1軍にやってきた。1日のヤクルト戦(東京ドーム)から1軍に合流。その際には「新人ですけど、大卒で入って即戦力として入ってきたわけなので、ダメだったらすぐクビを切られる。危機感を持って自分のプレーができれば」と悲壮な覚悟を口にしていた。

滑り込みの開幕1軍へ、鍵となるのがユーティリティー性だ。遊撃、三塁を中心とした内野守備に加えて、試合前の練習では外野守備にも取り組んでいる。大学時代に主に守ってきた遊撃へのこだわりは持ちつつも「いっぱいチャンスをもらっている。そこの感謝の気持ちを忘れずに」。貪欲に出場機会をうかがう姿勢に、阿部監督も「彼なりの世界を持ってる感じがする。いいアピールをしてくれている」と評価する。

11日には地元・長崎でソフトバンクとのオープン戦が控えている。すでに阿部監督は帯同を明言。凱旋(がいせん)試合となるだけに「友達とかも来てくれるので、いいところを見せられるように準備したいなと思います」と浦田。俊足好打のスピードスターが、巨人に新風をもたらす。【水谷京裕】

【浦田俊輔(うらた・しゅんすけ)】

◆出身 2002年(平14)8月30日、長崎県出身

◆経歴 海星-九産大を経て、24年ドラフト2位で巨人入団

◆サイズ 171センチ、67キロ

◆趣味 Netflixを見ること。サスペンスドラマ「プリズン・ブレイク」に、はまっている

◆韋駄天(いだてん) 3年秋のリーグ戦で自己最多15盗塁を記録するなどリーグ通算39盗塁

◆ラッキーカラー 黄色

◆アスリート一家 陸上自衛官の父秀明さんは、近代5種で五輪出場を目指した。母智美さんは高校時代にバレーボールでインターハイ優勝

◆ディズニー好き 計30回以上もディズニーリゾートに通う。入寮の際には「アナと雪の女王」のオラフと「ライオンキング」のシンバのぬいぐるみを持参

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【巨人】アピール続くドラ2浦田俊輔「野球人生において自信に」家族の前で2打席強烈インパクト