【新潟】長谷川元希に貫禄と覚醒の予感「アクションを起こしていく」2戦連続弾&初勝利誓う
アルビレックス新潟(18位)が8日、ホームで東京ヴェルディ(17位)と対戦する。2試合連続ゴールを誓う長谷川元希(26)は、2トップの一角でスタメン出場が濃厚。試合を翌日に控えた7日はクラブハウス隣接のピッチで軽めのメニューを消化し、ボールタッチの感覚を確かめた。チームは開幕4戦で2分け2敗と苦しむが、覚醒の予感漂う加入2年目のファンタジスタがゴール前で違いを生み出し、今季初勝利をたぐり寄せる。
◇ ◇ ◇
次こそ勝ち点3をつかみ取る。2日の前節に続き、ホームで戦う東京V戦。試合前日練習を終えた長谷川は「開幕戦、前節と自分たちの手で勝ち点を落としている。次も1点。2、3点取って勝利に貢献したい」と闘志をたぎらせた。
前節セレッソ大阪戦は1-1の後半17分、DF堀米悠斗(30)の左クロスを頭で合わせ2年連続で本拠地開幕弾を決めたが、試合終了直前に2-2に追いつかれた。いい内容でゲームを進めながらも、つかめない今季初白星。もどかしい日々が続くが「ひとりひとりが役割を全うするしかない」と前を向く。
足元の技術とアイデアで違いを生み出す技巧派で、J2ヴァンフォーレ甲府から完全移籍で加入した昨季は松橋力蔵前監督(56、現FC東京)のもと、パスで前進するスタイルにフィット。主軸として攻撃を引っ張った。だが、公式戦38試合出場で2得点と数字には物足りなさを感じた。「昨季もホーム開幕戦で決めたが、うまくいかなかった。今季は同じにならないように。ただ、昨季とは違う感覚がある。量産したい」。覚醒の予感を漂わせる。
樹森大介新監督(47)を迎えた今季は攻撃の組み立てに関わりながら、最前線で縦に速く敵陣に迫るためのパスの的となり、守備ではハイプレスのファーストディフェンダーの役割も担っている。攻守でかなりの運動量を求められるが「ボールよりも人が動くサッカーが自分に合っているし、良さが出せる」。
手応え十分の中で迎える東京V戦。「自分たちからアクションを起こしていく」。多くの決定機に関わり、今季初勝利を待つ新潟サポーターに笑顔を届ける。【小林忠】
○…東京Vはここまで1勝3敗で、総得点は「1」。新潟と同様、波に乗れていない。さらにケガ人が多発する。それでも樹森監督は「いろいろな問題が起きた時、チームは逆にまとまる。『誰かのため』という思いで彼らもやって来ると思うので、それ以上の準備をして行かないと気持ちの部分で負けてしまう」と警戒。続けて「僕らはまだ勝利を取れていない。そこは同じ土俵ではないので、彼ら以上の気持ちで戦いたい」と必勝を誓った。