3番の番号札を読み上げる花巻東・中村主将(撮影・白石智彦)

<センバツ高校野球:組み合わせ抽選会>◇7日

第97回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が7日、大阪市内で行われた。3年ぶり5度目出場の花巻東(岩手)は、開幕日第2試合で33年ぶり2度目出場の米子松蔭(鳥取)と対戦する。

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花巻東の日本一への戦いは大会初日、米子松蔭との一戦から幕を開ける。中村耕太朗主将(3年)は「(相手は)投手力が本当に安定していると聞く。(花巻東は)打撃が持ち味だが、打てなかった時、投手力が自分たちの中で鍵になる」と、大型右腕の金野をはじめとする投手陣の踏ん張りを勝敗のポイントに挙げた。

雪の影響で、ほとんどグラウンドに足を踏み入れられない冬場。限られる練習メニューの中、打撃練習やウエートトレーニングに注力した。中村主将は「バットを振れている手応え、体つきも変わった選手も多い」とスケールアップ、強みの打撃もさらに鍛え上げた。

はつらつとプレーする姿を届けたい理由が、またひとつ増えた。同県の大船渡市が大規模山林火災に見舞われ、森下祐帆内野手(3年)の祖父母宅が全焼、実家も被害を受けた。「つらいときに手を差し伸べられるのが仲間の存在だと思う」と森下を全員で支える。「大船渡にも夢と希望、元気を与えられるようなプレーで被災地を温められるようにしっかり戦っていきたい」。決意を新たに、変わらぬ「岩手から日本一」を目指して聖地に立つ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【センバツ】花巻東・中村耕太朗主将「被災地を温められるように」初戦VS米子松蔭「投手力が鍵」