【ソフトバンク】孫正義オーナー「僕を見られるのもすごい」5年ぶり日本一奪回厳命「胸のつかえを」
スカっと勝つばい! ソフトバンク小久保裕紀監督(53)らチーム一行が6日、都内のソフトバンク本社で開催された激励会に出席した。多忙な仕事の合間をぬって参加した孫正義オーナー(67)は、昨年の日本シリーズ敗戦を受けて「若干の胸のつかえをスカッと晴らしていただいて」と5年ぶりの日本一奪回を厳命。3週間後の開幕に向け、総帥が熱気あふれるスピーチでナインにゲキを飛ばした。
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壇上に上がった孫オーナーは開口一番「毎年この時期は興奮しますね」とご機嫌だった。プロ野球の開幕まで3週間。ソフトバンクは王者としてシーズンインする。「我々が誇る大スターの監督、そして選手のみなさん。目の前で見られるのはすごいこと」。ホークスナインを褒めたたえた直後だ。「僕を見られるのもすごいけど。一般の社員の皆さんと顔を合わせる機会もなかなかないのでね」。約250人が出席した激励会会場を笑わせた。
昨季のソフトバンクは2位の日本ハムに13・5ゲーム差をつけての独走優勝を果たした。ポストシーズンも順調に突破。満を持して日本シリーズを戦ったが、DeNAに2勝4敗で屈した。孫オーナーは「優勝はやっぱり気持ちいい。ただ、日本一にはなれなかった」と正直に吐露。勝利に貪欲な総帥は「そこはちょっとの悔しさが残ってます。ぜひね、今年はこの若干の胸のつかえをスカッと晴らしていただいて」とゲキを飛ばした。オーナーが求めているのは5年ぶりの日本一奪回だ。
小久保監督も胸につかえを残したままのオフを過ごしてきた。キャンプインまでの間、各所からかけられた言葉は90%の割合で「残念でした」だった。リーグ優勝したにもかかわらず「やっぱり最後に勝たないとこうなると痛感したオフシーズン。その悔しさをもった中でのシーズンインになる。それをぶつけたい」。熱気あふれる孫オーナーの言葉を受け、ホークスの指揮官の言葉にも熱がこもっていた。
7日からは開幕カードのロッテと敵地で3連戦。初戦は開幕投手に決まった小島が先発してくる。3月28日に激突する左腕との貴重な対戦機会だ。「準備という点で非常に有意義な時間にしたい」と小久保監督は言った。開幕を想定し、ZOZOマリンに乗り込む。【只松憲】