ベティスFWビトール・ロケが間もなくパルメイラスに完全移籍へ 保有元バルサに移籍金40億円
バルセロナからの期限付き移籍でベティスに今季所属しているブラジル人FWビトール・ロケ(20)が、間もなくパルメイラス(ブラジル)に完全移籍するとスペイン紙ムンド・デポルティボが28日に報じた。
ビトール・ロケは昨年1月、移籍金3000万ユーロ(約48億円)プラス出来高3100万ユーロ(約49億6000万円)でアトレチコ・パラナエンセ(ブラジル)からバルセロナに加移籍した。しかし今季、フリック監督指揮下で戦力外となったため、出番を求めて今年6月30日までの1年間の契約でベティスに期限付き移籍で加入。この契約には1年間の契約延長オプションおよび買い取りオプションが付帯し、ベティスが給料を負担することになっていた。
しかし同紙によると、バルセロナとベティスは最近、この契約を解消することで合意したとのことだ。そして28日中にブラジルに飛び、パルメイラスと30年12月までの5年契約を結ぶ予定になっているという。
これによりバルセロナはパルメイラスから、移籍金2550万(約40億8000万円)プラス出来高500万ユーロ(約8億円)が支払われるとのことだ。これはバルセロナにとって、サラリーキャップ(選手の契約年数に合わせて分割された移籍金や選手年俸などの限度額)に余裕を持たせるための大きな助けとなる。
一方、ベティスはビトール・ロケとの期限付き移籍を契約解除する代償として、バルセロナから23年夏に獲得したモロッコ代表FWエズ・アブデを、将来ほかのクラブに売った場合にバルセロナに支払う金額が30%減ることになった。バルセロナは当初、移籍金の50%をベティスから受け取る権利を有していたが、今回の件でその割合が20%に減少することになる。
今回の移籍話は、ベティスが今冬、アントニーとクチョ・エルナンデスを補強したことで出場機会が減ることをビトール・ロケが考慮し、ペジェグリーニ監督に個人的に退団を要請したことで実現することになったと同紙は伝えている。
ビトール・ロケは今季ここまでスペインリーグ22試合(先発14試合)に出場し、チームで2番目に多い4ゴールを記録していたが、スペインでのキャリアを間もなく終えることになる。(高橋智行通信員)