大谷翔平がライブBPで130メートル弾!28日の初OP戦でエンゼルス菊池雄星と花巻東対決
【グレンデール(米アリゾナ州)26日(日本時間27日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(30)が今季初実戦へ、パワー全開の豪快弾を放った。キャンプ2度目のライブBP(実戦想定の打撃練習)で、マイナーの若手右腕からバックスクリーン右に推定130メートルの1発をマーク。手術した左肩の影響を感じさせないスイングを披露した。オープン戦初出場となる28日(同3月1日)、古巣エンゼルス戦では花巻東高の先輩・菊池雄星投手(33)と対戦。故障防止の新スライディングも繰り返し練習し、準備を整えた。
◇ ◇ ◇
力強さが戻った。むしろ、さらにパワーアップしたかもしれない。2打席目で大谷はボール先行からの6球目、捕手の高め要求からやや甘く入った真ん中の快速球をフルスイング。体重を後ろに残しながら両手でコンタクトし、大きなフォロースルーで飛距離を生み出す。快晴の青空に向かって超速で舞い上がった白球は、中堅バックスクリーン右へと消えた。左手がしびれた様子から、バットの芯で完璧に捉えた打球ではなかったようだが、破裂するようなインパクト音を残した推定130メートルの豪快弾に、周囲がどよめいた。
昨年11月上旬に脱臼していた左肩を手術した。12月中旬の時点では構えの練習のみで、スイングできる状態ではなかった。それから約2カ月半で全開。手術明けなのかと目を疑わせるほどの超回復ぶりだった。マイナーの若手右腕と対戦し、37球のうち14スイングで安打性は2本。中堅方向へのライナーを好捕されると、超ファインプレーに両手でバンザイした。見送ったボールに対しては、その都度ストライクゾーンを確認。好球必打でセンター返しし、基本に忠実な姿も健在。時折笑顔を見せるなど、大谷は楽しそうだった。
万全の準備を整え、28日にはド軍のキャンプ地アリゾナ州グレンデールで、古巣エンゼルスとのオープン戦に臨む。「1番DH」で出場する見込みで、相手の先発は今季の開幕投手に指名されている菊池。調整段階とはいえ、待望の今季初実戦でいきなり、花巻東高の先輩との対決を迎える。
今キャンプでは投打で独自調整を続けているが、3月18、19日に東京で開催される開幕シリーズは打者専念となる。この日のライブBPで本塁打を見届けたロバーツ監督は、大谷の打撃について「彼は集中しているし、いい状態だ」とコメントした。打撃練習後は、ベースランニングも行った大谷。実戦を間近に、本格的にギアが上がってきた。
○…大谷はライブBP後のベースランニングで、新しいスライディングを繰り返し練習した。昨年10月末のワールドシリーズ第2戦、二盗を試みた際にスライディングでグラウンドに左手をついて引きずり、これが亜脱臼につながった。この日の練習では手をつかずに、足だけで滑り込む形を採用。一塁から盗塁のスタートを切り、新しいスライディングで二塁到達までのタイムを計るなど、走塁面でも実戦に向けて入念な準備を行った。