ランダンプレーで汗を流す阪神岩崎。奥は藤川監督(撮影・上山淳一)

役者がそろった。阪神の沖縄・宜野座キャンプの最終第6クール。残り3日間となってクローザー岩崎優投手(33)が大トリで合流した。

毎年のことながら「1軍」の空気は新鮮だ。朝のキャッチボールは村上と組んで質の高さに驚いた。「具志川にこんなボールはなかったよ、と言いました。上手ですね」。ブルペンでは藤川監督のほか、新外国人ネルソン、石井らも見学する中、40球を投げた。チーム内の注目度も高く「何か変な緊張感がありました」と、くすぐったそうに話した。

キャンプインから具志川組で過ごし、チーム最多クラスの1000球超を投げ込み、フォームを固めてきた。例年通りの調整パターンだ。言葉と裏腹に、独特の軌道を描くスピンの利いた球筋は健在。就任直後から、岩崎を抑えに指名していた藤川監督の口調もはずんだ。「コブラみたいな、きれいなへび年のボールでしたね。下から伸び上がるようなコブラボール。非常に楽しみ」。伝え聞いた左腕は、コブラが下から上に反るような球筋を空想しながら「ありがとうございます」と深々おじぎして、笑った。

沖縄では実戦登板なし。27日に2度目のライブBP(打者との対戦形式)を行う予定。1カ月後の開幕を逆算したスケジュールを着実にこなしていく。偶然にも、キャッチボール後に、村上の開幕投手が公表された。期待することを聞かれると「完投してくれ!」。ヘビのように、舌をぺろっと出した。【柏原誠】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】独自調整の岩崎優が大トリで宜野座キャンプに登場 監督驚かせた「コブラボール」の軌道