シート打撃で投げる広島森下(撮影・加藤孝規)

広島森下暢仁投手(27)が6年目で自身初の開幕投手を務めることが25日、決まった。沖縄春季キャンプ打ち上げ前日に新井監督が「開幕は森下。『中心になって引っ張ってみろよ! やってみろよ! 今年見せてくれ!』という気持ちを込めて開幕投手にしました」と明かした。

最終クール初日の22日、指揮官が「開幕いくぞ、任せたぞ」と伝えたという。森下は「選んでもらえてうれしい。やらないといけないなという気持ち。チームの中心でやっていきたいという思いはずっと変わらない。とにかく頑張らないといけない」と気を引き締めた。

プロ1年目の20年に10勝3敗、防御率1・91で新人王を獲得。2年目以降も先発の柱を担ったが、1年目のキャリアハイを超せずにいる。指揮官は「ここ数年は自分の思っているような数字が出せていないと思う。持っている力、素材を見たらまだまだ物足りない」とさらなる奮起を促した。

この日は今キャンプ2度目のシート打撃に登板し、打者10人に22球を投じて被安打3にまとめた。キャンプを「充実していた。これから実戦が多くなるので、そこで結果を残せるようにやりたい」と総括。3月28日阪神戦(マツダスタジアム)に照準を合わせ、ギアを上げる。【古財稜明】

◆広島の開幕投手 最近10年では、15年前田、16、17年ジョンソン、18年野村、19~23年大瀬良、24年九里が務めている。昨季の九里は勝敗付かずで、勝利すれば22年大瀬良以来。なお、球団最多回数は北別府の9度。

○…広島新井監督が、報道陣をけむに巻く開幕投手のダミーに挙げていた塹江に“謝罪”したことを明かした。この日、開幕投手に森下を指名したと明言。塹江には「もちろんおわびを入れた。『すまん、気が変わった。森下でいく』と。ガックリしていた。これはマジで言った」。塹江からは「親を(開幕戦に)招待しようと思っていたのに…」と返されたという。これにて塹江の開幕投手の“影武者役”はお役御免となった。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【広島】新井監督「やってみろよ!今年見せてくれ!」6年目で初の開幕投手・森下暢仁に奮起促す