【ソフトバンク】庄子雄大、前日から3打席連続安打&初盗塁「常に先の塁を」開幕ショート狙う
ソフトバンクのドラフト2位、庄子雄大内野手(22=神奈川大)が、開幕スタメン入りへ猛アピールに成功した。オリックスとのオープン戦(宮崎市清武)に「1番遊撃」でスタメン出場し、前日22日の同戦から3打席連続安打をマーク。初盗塁も決め、大学通算54盗塁の脚力とバットで存在感を示した。今宮、川瀬が故障を抱え、ダウンズが台頭する中、快速ルーキーが1992年の浜名千広氏(55=日刊スポーツ評論家)以来33年ぶりとなる新人の開幕ショートを狙う。
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庄子が自慢の足を披露した。3回に一塁走者で二盗成功。高島ー森のバッテリーからオープン戦初盗塁をもぎとった。「塁にいるときは常に先の塁を狙っている。いけるタイミングがあれば盗塁を仕掛けたいなと思っていた」。50メートル5秒7の俊足は最大の武器。神奈川大で通算54盗塁をマークした実力を、対外試合で発揮した。
スピード感だけではない。前日22日のオリックス戦では守備から途中出場し、自身の第1打席で右前打。「1番遊撃」でスタメン出場したこの日は、第1、2打席で快音を響かせた。日をまたいでの3打席連続安打に「とにかく練習では強く振る。打球スピードやスイング力は上がってきている。その成果が少しずつですけど出ている」と納得顔。打球速度にはこだわってきた。
キャンプ前半、コーチを通じて小久保監督から打球速度の遅さを指摘された。球団が定める1軍の最低速度は160キロ。キャンプイン当時の庄子は最速158キロだった。「形にはこだわらない。練習やフリーバッティングではある程度の意識はしますけど、形よりも強さを出すことをテーマに」。指揮官からも「形は今のままでいい。しっかりスイング力をつけろ」と直接、アドバイスを受けた。実戦が始まった今では最速163キロまで上昇。1軍の最低レベルはクリアした。
遊撃手は今宮と川瀬が故障で離脱中。ともに3月中に復帰する見通しだが、開幕に間に合わない可能性もある。新人の開幕ショートとなれば、92年の浜名千広以来33年ぶりで、球団では2リーグ分立後3人目。前日22日は遊撃のライバル、ダウンズが先頭打者本塁打でアピールした。「もちろん意識はします。でもタイプが違う。自分は出塁して塁上でかき回す。常に先の塁を狙っていくのが自分のスタイル。そこは崩さず」。快速ルーキーの目つきが変わってきた。【只松憲】