【楽天】ドラ1宗山塁「孫悟空」級の成長力で凡退後もすぐ修正、新人異例の応援歌に応える
<オープン戦:楽天7-7阪神>◇22日◇沖縄・金武
25年のプロ野球オープン戦が幕を開けた。楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(21=明大)は、阪神戦に「2番遊撃」でスタメン出場。実戦5試合目で初長打となる適時三塁打を含む4打数2安打1打点と活躍した。第2打席まで凡退も、新人離れした修正力を発揮するなど、対外試合通算で12打数6安打3打点。すでに打線の核として機能しているスーパードラ1から目が離せない。
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宗山がオープン戦開幕戦の主人公と化した。アニメ「ドラゴンボールZ」のオープニング曲「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を登場曲に打席に立った。1点リードの6回2死二塁、阪神岡留の内角低め141キロ直球をはじき返し、前進守備の右翼の頭を越す適時三塁打を決めた。「感触は悪くなかったですし、内容的に追い込まれてからだったので、そこは良かった」。実戦5試合目で初の長打となった。
“スーパーサイヤ人”ならぬスーパールーキーは、球場全体が一体となって盛り上がりたい思いからこの登場曲を選んだ。「かなり多くの人が知っている歌かなと思うし、自分もテンション上がる曲なので」。報道陣から「ドラゴンボール」で好きなキャラクターを問われると「悟空っすね。いろんなアニメがそうですけど、1回負けたりとかして、そこからもう1回というのは、成長しているところがやっぱり見てて楽しい」と笑みを浮かべた。
阪神戦は2打席凡退の“負け”からはい上がってみせた。初回は左飛。この日までの対外試合4戦で空振り0だったが、3回にネルソンのチェンジアップで空振り三振を喫し、通算13打席目、57球目で初めて空を切った。それでも、5回は遊撃内野安打、6回には右越え適時三塁打と、きらりと光る修正力を発揮した。
登場曲に負けないぐらいテンションが上がる曲もお披露目された。20日には新人選手として異例の応援歌が発表され、この日の右翼応援席でも演奏された。「ほんとに1年目から応援歌を作っていただいてありがたい気持ちなので、その期待に応えたい」。感謝の思いを胸にプレーする。
これで実戦は12打数6安打3打点としたが、気を引き締める。「まだまだ実力が足らないと思ってるので、この期間、もっともっと成長したい」。いつの日かプロ野球界を代表する主人公となる。【山田愛斗】