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MLBとESPNが、今季限りでテレビ中継に関する契約を終了することで相互に合意したと20日(日本時間21日)、米メディア「アスレチック」が伝えた。両者は21年に28年まで7年間の契約延長に合意し、今年3月1日が契約破棄の期限だった。契約金額は年間で約5億5000万ドル(約853億円)。ESPNは日曜夜の全米中継「サンデーナイト・ベースボール」で知られ、近年は年間30試合の中継とホームランダービー、ワイルドカードシリーズ全試合を中継していた。

「アスレチック」によると、20日にESPNからMLBに契約破棄の申し入れがあり、MLBも同様に契約を破棄したという。同メディアが入手したMLBのマンフレッド・コミッショナーが30球団のオーナーに通達した文書によると、ESPNが積極的に契約金額の減額を要求してきたが、MLBが拒否。さらに「ここ数年、ESPNで試合中継以外の最低限の報道しかされていないことに不満を抱いている」ともつづられ、ESPNによるMLBの報道姿勢にも苦言を呈していた。

MLBはこの報道を受けて声明を出し「残念なことに近年、ESPNは試合中継の規模や野球への投資を縮小している。MLBが高い視聴率と貴重な視聴者層を持ち、そしてホームランダービーのようなイベントを独占的に放送する権利を提供していることを考えると、ESPNが放映権の減額を要求していることは断じて受け入れられない。その結果、我々は契約を終了することで合意した」などと説明。ESPNも契約を今年で終了するとの声明を出したが「26年以降もMLBを提供するための新たな方法を模索することに変わりはない」と、新たな契約を結ぶ可能性に言及した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 MLBのESPN中継が今年限りで終了 契約料削減の申し入れをMLBが拒否