ハットトリックを決めポーズを決めるレアル・マドリードFWキリアン・エムバペ(ロイター)

<UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL):Rマドリード3-1マンチェスターC>◇19日(日本時間20日)◇決勝トーナメント・プレーオフ第2戦◇サンティアゴ・ベルナベウ

【マドリード19日(日本時間20日)=高橋智行通信員】レアル・マドリード(スペイン)が、フランス代表FWキリアン・エムバペ(26)のハットトリックで宿敵マンチェスター・シティー(イングランド)を沈めた。

3-1の完勝で2戦合計6-3。王者の貫禄を見せつけ16強入りした。ドルトムントは負傷中のMF守田英正が欠場したスポルティング(ポルトガル)と0-0で、合計3-0で16強入り。パリ・サンジェルマン(フランス)、PSVアイントホーフェン(オランダ)も勝ち上がった。

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4大会連続で顔を合わせ、欧州サッカー界の新たな「クラシコ」と呼ばれる大一番は、エムバペの独壇場となった。前半4分に縦パスから抜けだし、右足ループシュートで先制。前半33分にはロドリゴのパスから巧みに相手をかわし右足でゴール。後半16分にはまたぎフェイントで翻弄(ほんろう)し、左足で決めた。パリSG時代に続くCL自身3度目のハットトリック。今大会7点目、通算55得点(83試合)に到達した。

「チームにとって素晴らしい一日になった」。待ち望んだ瞬間だった。子供の頃から憧れたクラブ、ベルナベウという最高の舞台で主役となった。笑顔で「夢をかなえることも1つだけど、僕はいいプレーをして一時代を築き、Rマドリードの歴史を刻みたい」。

最強ストライカーは完全にチームとフィットした。今季前半はセンターFWとして機能しなかった。もともと左サイド。連係がうまくいかずビニシウスと動きが被った。しかしアンチェロッティ監督は昨年末に「エムバペの適応期間は終わった」。その言葉通り今年出場した15試合で15得点。公式戦通算39試合29得点と本来の姿を取り戻した。

CL最多得点はC・ロナウドの140得点。気の遠くなる数字だが、エムバペはそこに到達できるのか? 指揮官は「並べるクオリティーはある。ただクリスティアノは非常に高いハードルを設定した。彼はハードワークをしなければいけない」と発破をかける。それでもエムバペに怖いものはない。「自分には限界がないと言ってきた。もし50ゴール決められるなら50ゴールを決めるし、もっと決められるならそうするよ」。新銀河系軍団のサポートのもと、量産態勢を誓った。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【欧州CL】エムバペ、宿敵マンC相手にハット 「レアル・マドリードの歴史を刻みたい」