新潟明訓・福原快成が国士舘大進学「日本一になりたい」強さと速さが武器のセンターバック
新潟明訓高サッカー部のDF福原快成(3年、十日町市出)が今春、関東大学リーグ1部の国士舘大に進学する。身長184センチのセンターバックで、分厚い体を生かした激しい守備と、圧倒的なスピードで相手ストライカーの自由を奪う。自身初の大舞台となった昨年12月の全国選手権は初戦で阪南大高(大阪)に完敗。力を出し切れなかった悔しさをパワーに変換し、次のステージで日本一を目指す。
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進学校の新潟明訓で培ったサッカー脳と、努力で積み上げた守備力で関東の強力FW陣を抑え込む。ベンチプレス100キロ以上を持ち上げる福原は体のぶつかり合いと、爆発的なスピードが魅力のセンターバック。入学先の国士舘大には2年冬の時点で声をかけられた。ほかの関東の大学からもオファーが届いたが、定位置争いが激しい強豪大進学を決意。「より厳しい環境に身を置きたい。目標は1年目から公式戦に絡むこと」と決意する。
相手を吹き飛ばす圧倒的な筋肉量は高校のウエートトレーニングと白米メインの食事で増やしたが、スプリント力は十日町中時代に磨きをかけた。街クラブのFC.Artistaでサッカーをする傍ら、陸上部に入って短距離走に打ち込んだ。「顧問の先生や周りの子から速く走るコツを教わった」。高校進学後はトップチームに昇格した2年春から右サイドバックとセンターバックで力を発揮し、各校エースの笑顔を消した。
昨秋の選手権新潟大会はDFリーダーとして全5試合無失点で完全優勝に導いた。続く全国は初戦2回戦で阪南大高に0-6と粉砕され「サッカー人生で最も悔しい敗戦」を経験したが、次のステージに向けた全国との物差しにもなった。「関東大学リーグには、ああいった強者がゴロゴロといる。楽しみだし、もっと力をつけたい」。
中、高校と県選抜とは無縁。それでも関東1部の強豪大へスポーツ推薦で入学する。「無名でも『出来るんだ』ということを示したい。定位置をつかみ、大学の全国制覇に貢献したい」。名門でさらに成長し、Jスカウトの視線を留めてみせる。【小林忠】
◆福原快成(ふくはら・かなる)2006年(平18)6月27日生まれ、新潟県十日町市出身。サッカーは愛宕幼稚園年長で始め、十日町小、中ではFC.Artistaでプレー。実家から約100キロ離れる新潟明訓高には学校近くに母親とアパートを借りて通学。国士舘大では保健体育の教員免許取得も目指す。184センチ、79キロ。利き足は右。
◆新潟明訓 1921年(大10)設立。中高一貫校。県内有数の進学校であり「文武両道」がモットー。野球漫画「ドカベン」のモデルとなったことでも知られる。サッカー部は1948年(昭23)に創部。下部組織「ROUSE新潟FC」は2018年(平30)に活動開始。全国高校選手権7度、全国高校総体7度出場。主なOBはGK石川慧(J2甲府)MF中村亮太朗(J2山形)MF関口正大(J2長崎)DF落合毅人(関東1部エリース東京FC)DF竹内豊(J2富山)田辺大智(日本テレビアナウンサー)。