【阪神】前川右京4年目の決意「昨年以上の数字は当たり前」コツは自分褒めること/インタビュー
<インタビュー>
男は黙って前を向け! 阪神前川右京外野手(21)が日刊スポーツの取材に応じ、高卒4年目となる今年の覚悟を明かした。昨年は116試合に出場し、打率2割6分9厘と活躍。1軍でシーズンを完走したことで大きな収穫を得た。本格的なレギュラー奪取に向けて不言実行&ポジティブシンキングをテーマに設定。昨年以上の活躍は最低条件との決意で挑む。【取材・構成=塚本光】
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-今年高卒4年目、どんな気持ちでキャンプに
「昨年1年間1軍でやれて、昨年以上に本当に今年の方が大事なシーズンだと思っているので、自分の中で本当に痛い、かゆいは言えませんし、やっぱりやらないといけないな、というシーズンだと思う。シーズンに向けて、しっかり気合入れていきたいなと思います」
-高卒4年目で飛躍する選手も多い、智弁学園先輩の巨人岡本は打率3割、30本塁打、100打点以上、上回りたい部門は
「何もないっすね。できることをやって、シーズン最後によかったなって思えればいいと思う。シーズン前からこうやって公に出るように数字を言いたくない。僕の場合は。1つ1つ積み重ねていきたいなと思っています」
-昨年の対応力は
「もっともっと求められるものは高くなると思うので。昨年(試合に)出してもらった以上、責任も負わないといけないですし、昨年以上の数字なんて当たり前だと思うんで、そこはクリアしたいなと思います」
-激しい外野手争いが待つ
「もうやっぱり頭から出ないといけない。数字で評価される、覚悟してやりたいなと思います」
-昨季は開幕から1軍完走。具体的に得たものは
「1年間やって、自分の中での引き出しが増えた。自分のバッティングスタイルの癖とかもわかってきたので、もっと理解できるんやったら、もっと上のレベルにいけると思いました」
-例えばどういう引き出しが増えた
「突っ込んでいったらボールとの点で打ってしまうので、気持ちが舞い上がって、前にいったら何も進められないとわかりました」
-過去の経験で一番生きているものは
「高卒2年目のシーズンですかね。33試合出さしてもらった時のシーズンで。出さしてもらって抹消になって、体のコンディショニングが悪くなって、そういった詰めの甘さでシーズンリタイアしたので。そういうのしていたら、プロ野球選手として失格だなって感じたので、あのシーズンがあって、自分の体に対して考えるようになりました」
-強い気持ちは元々持っていたのか、プロに来てより自覚が強まったのか
「プロって、野球でお金もらっているので、結果残せなかったらクビですし、すぐ。結果を残すためにどうやるか、日々考えて、野球できるうちに、しっかりやんないといけないなと思っているので、後悔するより、今必死にやらないといけないなと思っています」
-調子が落ちている時期でも、結果を残さないといけない
「ダメだった日でも、1ついいことを自分で見つけて褒めてあげようと思って。悪いことばっかりにフォーカスしたらしんどくなるんで。3打数ノーヒットでも、何か1つ守備がよかったら、守備よかったから今日はもうよかったと。それぐらい割り切れる心も少し持てたので、そういうところかなと思います」
-昨年のシーズンの中でそういう発想を持つように
「そういう発想にしないと1年間もたないなと思った。1日1日、143試合あるので、そういう気持ちも、自分を褒めてあげるっていうことも大事だなと思いました」
◆前川の今春キャンプ 打撃面で際立っている。15日に宜野座で行われた楽天との練習試合では、渡辺翔から右越え3ラン本塁打を放った。実戦形式の練習となるケース打撃でも2打席で2安打を放つなど好調。フリー打撃では柵越えは多くないが、鋭い打球を連発しており「コンタクト重視」で取り組んでいる。