練習を見守る京都サンガF.C.の曺貴裁監督(撮影・永田淳)

京都サンガF.C.は19日、京都・城陽市内のサンガタウンで公開練習を行った。午前10時からのトレーニングでは、パス&コントロールや、中盤でのパス回しからのシュートと切り替えて守備に入るメニュー、ゲーム形式などでハードな動きを繰り返した。

15日にファジアーノ岡山と対戦した開幕戦では、京都らしい強度を出し切れない展開で敗戦。曺貴裁監督(56)は「最初の出足は自分たちペースだったが、そこで点を取れない後に、相手ペースになって盛り返せなかった。プレシーズンでやってきたところを出せなかった」と悔しさをにじませた。選手ともその思いを共有し「次がろうそくに火がつかない試合になる可能性は低いと思う」とホーム開幕戦となる22日の浦和レッズ戦では、開幕戦で抱いた悔しさを晴らす試合とすることを誓った。

指揮官は今季浦和を「非常にハードワークすることに加えて、個人能力が高いチーム」と警戒。その一方で「我々が自分たちの刀を出せば、相手にとって脅威になるというのはわかっている。岡山戦みたいな腰の引けた戦い、自滅するような戦いではなく、自分たちの土俵に引き込めるような戦いをしたい」と自信も見せた。

京都らしい強度を発揮するためのポイントとするのは、チーム全体をコンパクトに保って戦うこと。練習中のピッチで選手に映像も見せながら指導もした曺監督は「僕たちは自分たちの距離を失ってしまうと、どことやっても勝てないチームだと思う。そこは冷静に戦術的な修正をしながら臨んでいる」と話し、ここ数日のトレーニングの狙いを説明。MF福岡慎平(24)は「ボールを奪われた後の切り替えも良かったし、チームとしての距離感もはっきりできた」と改善に手応え感じている様子だった。

昨季はホームで強さを見せられなかったが、今季はサンガスタジアムでの勝利を増やすことを目指す。昨季は開幕からホーム戦7連敗、シーズンを通してもわずか4勝に終わった。曺監督は今季ホームで10~13勝することが目標。その初戦となる浦和戦に向けて「サポーターの心に火をともせるような試合にしたい」と熱い試合にすることを約束した。【永田淳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【京都】ホーム開幕の浦和戦で今季初勝利へ 曺貴裁監督「心に火をともせるような試合に」