ライブBPで投球する巨人田中将(撮影・横山健太)

巨人田中将大投手(36)が17日、今キャンプ初となる実戦形式のライブBPに登板した。カウント1-1から打者8人との対戦で、被安打2、1奪三振、1四球だった。23年のオープン戦以来、2年ぶりに“幼なじみ”の坂本勇人内野手(36)との直接対決も実現した。24日ロッテ戦(那覇)で先発する可能性も浮上。徐々に状態を仕上げていく。

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実に696日ぶりだった。小学生時代に「昆陽里タイガース」で一緒にプレーした坂本との対決を終えた田中将は「ウオーミングアップの時から(打席に)立つ立たないの話は、お互いしてましたけど。ファンの方々に楽しんでいただけたのなら良かった」。率直な思いを口にした。

この日一番の大歓声に包まれた。今季初めての実戦形式のマウンドに上がると、スタンドから大きな拍手が送られ「うれしかった」。先頭吉川との対決を終え坂本を迎えると、拍手はさらに大きくなった。二岡ヘッド兼打撃チーフコーチが打順を考慮。楽天時代の23年3月24日のオープン戦以来となる直接対決が実現した。遊ゴロと四球の2打席を、田中将は「意識は当然あったとは思いますけど。お互いまだ最初の(調整)段階なので。別にそれがどうこうっていうことじゃないと思います」。坂本も「まだ彼もそんな本気で投げているわけじゃないと思うので」。当事者たちは淡々と振り返ったが、ファンを大いに沸かせた。

1日のキャンプインから久保巡回投手コーチと二人三脚で取り組んできたことを実践した。「今取り組んでることをしっかりと打者に向かって投げる時にできるかどうか。その部分だけでした」と、体を縦方向に使う“縦振り”を意識したフォームで打者に立ち向かった。最速は140キロ台前半だったが、スライダーで空振りを奪う場面もあり「空振りが取れたっていうのは良かったんじゃないですか」と手応えを口にした。

順調にいけば、24日のロッテ戦(沖縄セルラー那覇)で先発する可能性も浮上。久保コーチも「そこに行ってもいいんじゃないかと思いますけどね」と太鼓判を押す。田中将は「今日これが終わって、明日の状態も見て。投げることに関して、もう少しまたゲームの時によりいいものを出せるように準備していくだけです」。開幕ローテ入りへ向け、本番モードに入っていく。【水谷京裕】

◆田中将対坂本 初対戦は08年6月16日で、結果は右飛、右飛、中安、右安の4打数2安打。通算では08~13年に18打席対戦して18打数5安打(打率2割7分8厘)。公式戦以外では09、12年の球宴で2打数1安打、13年の日本シリーズで9打数3安打。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【巨人】田中将大、初のライブBPに登板「意識は当然あった」“幼なじみ”坂本勇人と直接対決も