久保建英(2024年5月撮影)

<スペインリーグ:ベティス3-0Rソシエダード>◇16日(日本時間17日)◇第24節◇エスタディオ・ベニート・ビジャマリン

【ベティス=高橋智行通信員】レアル・ソシエダードのMF久保建英(23)は0-3で敗れたアウェーのベティス戦でベンチ入りしたが、今季リーグ戦で初めて出番がなかった。

Rソシエダードは前節エスパニョール戦でスペインリーグ4試合ぶりの勝利を挙げ、7位に浮上。続く3日前の欧州リーグ・決勝トーナメントプレーオフ第1戦ではアウェーでミッティラント(デンマーク)に2-1に勝利し、公式戦3連勝を達成した。アルグアシル監督はその試合から、アランブルとブライス・メンデス以外のスタメン9人を入れ替える大幅なローテーションを実施。システムはいつも通りの4-3-3で、久保はベンチスタートとなった。

ベティスは前節セルタ戦に2-3で敗れ、スペインリーグで11位と調子を落としているが、3日前の欧州カンファレンスリーグ・決勝トーナメントプレーオフ第1戦ではヘント(ベルギー)に3-0で大勝した。ペジェグリーニ監督はベジェリン、カルバーリョ、フォルナルスをけがで欠く中、ヘント戦からスタメンを7人変更。システムは4-2-3ー1で、冬の移籍市場で一番の注目選手となったアントニーがスタメンに名を連ね、久保とかつてチームメートだったクチョ・エルナンデスがベティスデビューを飾った。

欧州カップ戦出場権争いのライバル同士の対決は序盤、イスコを中心としたベティスのパスワークを封じ込めるためにRソシエダードが激しくいき、ファウルを頻発した。

その後、手詰まり状態が続く中、Rソシエダードは20分、中盤でヘスス・ロドリゲスにアゲルドのミスパスをカットされてカウンターを受け、最終ラインでスベルディアがファウルで止めたため一発退場となった。

これにより数的有利となったベティスが主導権を握り、イスコのスルーパスに抜け出したアントニーがペナルティーエリア内でアイエン・ムニョスに倒されPKを獲得。これをロ・チェルソが蹴るも、レミーロに完璧にセーブされた。

それ以降もベティス優勢の流れは変わらず、35分にヘスス・ロドリゲスの放ったシュートがポストをたたく。劣勢だったRソシエダードは前半終了間際、スチッチが一瞬の隙を突いて強烈なミドルシュートを放つが、惜しくもクロスバーに直撃した。

後半も主導権を握ったのはベティス。6分にイスコのFKが起点となった攻撃から、アントニーが鮮やかな左足のボレーシュートでゴールネットを揺らし、待望の先制点をチームにもたらせた。

Rソシエダードは悪い流れを断ち切るため、2枚替えで守備の強化を図り、ベッカーを前線に置いてカウンターを狙うも状況は変わらない。

ベティスはその後も攻撃の手を緩めず、19分にヘスス・ロドリゲスのドリブルシュートがDFに当たった後、マルク・ロカが追加点を記録する。さらに24分、マルク・ロカが今度は低弾道のミドルシュートをゴール右下隅に突き刺し3点差にした。

その直後にベッカーが相手の足を踏んで退場になったことで、試合は15分以上残るも事実上終了。退場者を2人出したRソシエダードはそのまま0-3の惨敗を喫し、公式戦の連勝が3でストップした。今年に入りリーグ戦6試合戦うも、わずか2勝という厳しい状況に陥っており、勝ち点31のままで11位に後退した。対するベティスは勝ち点を32に伸ばして8位に浮上した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 久保建英が不出場のRソシエダード完敗、公式戦連勝3でストップ リーグ順位は11位に後退