【ソフトバンク】小久保監督が異例の行動…“球団初”C組視察「明暗分ける」若鷹に伝えたいこと
ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が13日、“球団初”で異例の行動を取った。前日12日に一時帰福し、福岡・筑後市で行われているC組キャンプを視察。3、4軍やリハビリ組のナイン、首脳陣と顔を合わせてコミュニケーションを取った。
元々ソフトバンクの分離キャンプは22年春に始まった。宮崎・生目の杜運動公園でA、B組がキャンプを行い、大量の育成選手を抱える球団は練習場所の確保のためC組を創設。分離キャンプ4年目で1軍監督が視察に訪れたのは初めてだった。小久保監督は「一番の理由はA組を任せられるコーチがいるということ。1日あけても大丈夫」と語った上で「こっち(筑後)のこの時期の気温であったりは、聞いているだけでは分からない。そういうのを含めて1度来ておこうかなと思いました」と意図を語った。奈良原ヘッドコーチや倉野1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーターら首脳陣への信頼から実現した。
朝の全体集合では「自分との戦いが明暗を分ける。キャンプ中は自分との戦いに負けない時間に」と王会長の監督時代の言葉を引用してあいさつを行った。リーグ首位打者の近藤、本塁打と打点の2冠だった山川の練習量の多さを引き合いに「そのくらいせんと。本当にこの世界で成功しようと思ったら、そのくらいしないとダメだという話をした。せっかくこういう恵まれた環境で野球人生を送っているわけですから。本当にやりきってほしい、出し切ってほしい」と熱く語りかけた。小久保監督の言葉に奮起するかは、おのおのの問題だろう。
ドラフト4位の宇野真仁朗内野手(18=早実)や同5位の石見颯真内野手(18=愛工大名電)のフリー打撃を見つめ「高卒ルーキーにしては振れる。1年目の子たちの中では抜けていた」と語り、小久保監督は再び宮崎に戻った。1軍監督が自ら取った異例の行動。C組ナインは励みにしてほしい。【只松憲】