ドリブルする新潟レディース山本

WEリーグ、アルビレックス新潟レディースの“練習の鬼”FW山本結菜(ゆいな、22)が南の地で鬱憤(うっぷん)を晴らす。チームは10日から沖縄・南城市でキャンプを実施する。4日からの今季最強寒波による豪雪の影響を受け、フルピッチよりも一回り小さい屋根付きのフットサル場でトレーニングせざるを得ない状況。雪国から南国に場所を移し、3月2日から再開するリーグ後半戦(C大阪ヤンマー)に備える。

◇  ◇  ◇

山本の足はここ最近ずっとうずうずしている。5日から新潟全域で今季最強クラスの大寒波。特に7日深夜から8日朝にかけては新潟市でも約50センチの大雪を記録した。身長156センチの山本が「私の太ももまでありました」と言うほど。無論、フルピッチでのサッカーは出来ない。

チーム内で一番の練習量を誇る。全体練習後の自主練は必須で、ひたすらにボールを蹴り続ける“練習の鬼”だ。本人も「その認識で大丈夫」と納得する。10日からは練習すらままならなかった状況からようやく抜け出せる。いざ沖縄へ。「とにかくボール蹴り続けます。いっぱい蹴ってきます。周りに止められるまで」。南国でうずうずしていた足を解放させる。

努力は実ることを証明してきた。昨季は出場したリーグ戦15試合すべてが途中投入だった。「やっぱりスタメンで出たい」と思いを募らせていた今季は、ここまでリーグ戦11試合中9試合でスタメン。準優勝だった皇后杯決勝でも1トップで先発し、ボールキープから裏抜けと何度も好機を演出。着実にスタメンの座を確立させてきた。

山本と相方的存在でもあるトップ下のMF滝川結女(25)は、高校女子サッカーの強豪・常盤木学園(宮城)の先輩だ。ここ最近は同じお団子ヘアで「筋トレのタイミングとか、ご飯もよく」とよく一緒にいる。その大好きな先輩は、今季公式戦でチーム最多8得点を挙げ、エースの座を築き上げている。「点を取ってこそエース。先輩には負けないっす」。次は点取り屋の地位をかっさらう。【大島享也】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 “練習の鬼”新潟L山本結菜「私の太ももまで」積雪の大寒波鬱憤晴らす沖縄キャンプへ