【阪神】新旧盗塁王の科学反応は…赤星憲広氏が中野拓夢に示した糸口「昨年はショックだったと」
阪神OBの赤星憲広氏(48)が宜野座キャンプで臨時コーチを務め、ナインに走塁の極意を伝授した。春季キャンプでの指導は3年連続で、7日までを予定。盗塁王5回を誇る同氏は朝一番の円陣で「中野選手、頼むよ!」と21年の盗塁王を名指しした。
シーズン中も盗塁談義を交わす間柄。この日も個別で話し込む場面が見られた。中野の盗塁数はタイトル獲得後23個、20個、そして昨年は6個と大幅に減少。その主な原因を気持ちの部分に求めた。
「去年はショックだったと思う。今日はメンタルを押してあげようと思った。開幕までに試合でたくさん走って成功すれば、盗塁王をとった時の感覚に戻るんじゃないかと思う」
前向きになるために、準備や研究も重要になると強く説いた。中野は「アウトになったら、と考えてしまっていた。頭を整理しながら実戦でチャレンジして、もう1度感覚を取り戻したい」と感謝し、決意を新たにした。
赤星氏は中野、佐藤輝、小幡ら8選手相手に、約1時間の「二盗講座」も開いた。さまざまなスタートの形を紹介する中で「センスを感じる。一番盗塁するときのクセがない」と評価したのは佐藤輝。かねてから走塁技術や意欲を評価しており、今季3番予定の大砲の「足」に期待していた。【柏原誠】